晩秋を求めて・荒川下流、仙台堀川公園、夢の島公園、新木場駅周辺、葛西臨海公園を行く(その75)
12月4日、その日もさほど寒くはなく、薄雲りの空模様であった。...
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12月4日、その日もさほど寒くはなく、薄雲りの空模様であった。早速支度を整え、江戸川を渡り、蔵前橋通りを荒川まで行き、河原の広い専用道を河口方面に走った。
河原は、野球する人々やロードバイカーなどで、にぎやかであった。
2週間前にも、ここを走ったが、桜の木が多いこの辺りの紅葉は、更に晩秋へとその色を濃いものにしていた。
大島小松川公園のもみじ橋とさくら橋を一周して、旧小松川閘門のある芝生の丘の飛び地の坂を上り下りした。2週間前と変りはなく、味わいのある深い紅葉の世界を味合わせてくれた。そこからほど近い仙台堀川公園に着くと、ここは少し紅葉が進んで、色の深さが濃くなっていた。池には白い鳥が一羽だけ水に浮かび、その影が綺麗に映っていた。
細長いその公園を後にし、丸八通りと明治通りを使い、砂町運河に面した夢の島マリーナを通った。少し寒くはなったが、そこ用意されたいくつかのテーブルでは、人々が楽し気にコミュニケートしていた。
夢の島公園の多目的運動場に行くと、その日は「競歩」の練習風景が見られた。「なるほどこの辺りで練習しているのか」と頷いた。競歩の練習風景は、初めて見たので、難しい足の運びで、スピードを出そうとしているその姿は印象的であった。そこから明治通りを跨ぐ橋を途中まで渡り、都心の方を見ると高層ビルが林立している姿が見えた。
そこから、「新木場駅」に向かった。夢の島公園から国道357号線、首都高速、JR京葉線などの高架の下は、初めて体験する200メートルほどのアングラな空間が広がり、異様な場所であった。その駅は、予想に反し見かけはこじんまりしていた。東京オリンピックでは、ここが一つのキーステーションになるような気がした。
もう馴染みになった荒川河口橋を渡り、葛西臨海公園の野球場の裏の東京五輪の「カヌー・スラローム会場候補地」辺りを走った。観覧車の近くで、現在は広大な駐車場になっていた。
しかもその日そこには、1台の車も止まっていなかったが、走ってみると、うっそうとした実に素晴らしい晩秋の森林を味わうことができた。なるほど、もう一つのこの公園の顔を見たような気がした。少し時間かけて、更に新たな発見を期待して、走ってみた。改めてこの公園の良さが分かったような気がした。
その日は、そこから旧江戸川沿いに、少しスピードを上げて帰途に就いた。晩秋の自然の恩恵を体中に吸収し、多少体に汗を感じて、午後1時ごろ自宅に戻った。
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(その75)MAP
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<最近のまとめ>
深まる紅葉を求めて江戸川から水元公園へ(その74)
11月27日、その日は天気予報に反して、雨は降らず曇天の空模様だった。...
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11月27日、その日は天気予報に反して、雨は降らず曇天の空模様だった。
支度を終えたのが、10時ごろになってしまった。すぐに江戸川を渡り土手を北上した。
頭にかぶったへルメットに入ってくる風で脳まで、痛くなるような感じだった。
少し前まで、あれほどいたクロスバイカーが数人しかすれ違わなかった。
今シーズンは、その日で終わりかも知れないと思った。それでも土手では、元気に野球に興じている少年や大人が沢山いた。
30分ほどで、水元公園に着き、その日は公園の外縁を走り、途中から湖畔に近づいた。
向かい側に見える、みさと公園の木々は、良い色に紅葉し、湖にその影を映していた。
水元大橋を渡り、紅葉に彩られた森林に入ると、寒さが増した。何か暖かい飲み物が欲しくなり、売店まで戻って「甘酒」を注文した。
その森林は、紅葉に染まり、路上は枯葉で埋まっていた。中から鳥たちの大きな鳴き声が聞こえてきた。
サンクチャリーの窓から見ると、深い紅葉を背景にし、鳥たちが水面で遊んでいる光景が目に入ってきた。
思わず、スマホをとりだし、その情景を記憶に残した。
更に進むと、紅葉に染まった木々が、広い池の水に投影している情景に出会った。
「深まる紅葉」を求めてここまで来たが、その答えを得たような心情が沸いてきた。
懐の深いその森林の「水と木々の彩なす美しさ」に、あらためて心が同化してゆくような気がした。
そのままそこにずっといたい気分を切り替えて、帰途に就いた。途中でみさと橋を渡り、みさと公園に寄って、反対岸から見たあの紅葉の美しさを確認した。
これも素晴らしい、晩秋の景色であった。そのまま江戸川を南下し、自宅に戻った。
自宅の時計は午後1時を指していた。寒かったという思いと深い紅葉を満喫したという満足感が入り混じった気分であった。
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