タイ・バンコクのホテルで宿泊客のベトナム人男女ら6人が遺体で見つかった事件で、警察によると、宿泊者らには日本での投資を巡りトラブルがあっており、そのうち1人が5人を毒殺したとみられている。同国では昨年にも同様の毒物事件がおきている。
7月17日付泰
『バンコクタイムズ』:「投資トラブルで毒物ティーパーティー」:
警察の捜査から、56歳の米国籍をもつベトナム出身の女性シェリン・チョン容疑者が、金銭トラブルを巡って高級ホテルで5人と会合し、シアン化物を使ったとみられる。
17日の警察の発表によると、グランドハイアットエラワンホテルのスタッフは15日、5階502号室で女性が一人で被害者らを待っていたと証言しているという。...
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7月17日付泰
『バンコクタイムズ』:「投資トラブルで毒物ティーパーティー」:
警察の捜査から、56歳の米国籍をもつベトナム出身の女性シェリン・チョン容疑者が、金銭トラブルを巡って高級ホテルで5人と会合し、シアン化物を使ったとみられる。
17日の警察の発表によると、グランドハイアットエラワンホテルのスタッフは15日、5階502号室で女性が一人で被害者らを待っていたと証言しているという。ルームサービスで食事と飲み物を事前に注文し、スタッフがお茶を淹れるのを断っていた。セキュリティカメラには、5人のベトナム人が荷物をもって到着した様子が確認されているという。
15日午後2時17分から誰も部屋を出ておらず、翌日16日夕方にこの部屋から遺体が見つかった。死亡者にチョンも含まれている。
チョン容疑者は被害者らは30代から50代の5人に建設プロジェクトへの投資話を持ちかけ、そのうち夫婦が日本の病院への1000万バーツ(約4330万円)の投資計画が勧められていたという。しかし、このプロジェクトが進展していなかったため、彼らは法的措置をとっていたという。
6人は2週間後に裁判所で面会する予定となっていたが、チョン容疑者が5人に示談交渉を提案しており、日本で行う予定だったもののビザの関係で実現せずバンコクでの交渉に至った。
5人は15日正午ころチェックアウトを済ませたが、チョン容疑者が部屋の宿泊を延長し、示談交渉が再開されたという。6人のティーカップからシアン化物が検出され、鑑識によると、部屋にあったティーバックからも検出されたという。警察は、違法に持ち込まれたものか国内で入手されたものかを含め、毒物の入手先を捜査している。
同日付米『NBCニュース』:「バンコクの高級ホテルでベトナムと米国人6人の血液中からシアン化物検出される」:
タイ当局によると、バンコクの高級ホテルでベトナム国籍と米国籍の6人の客が死亡した事件で、解剖結果により死因はシアン化物と判明したという。
17日の記者会見で、バンコク警察のティティ・サンサワン署長は、死亡したのは37歳から56歳の米国二重国籍をもつ2人とベトナム男性3人と女性3人だとした。セター首相は、事件を受け当局は米国とベトナム大使館と連携しており、米中央情報局(FBI)も捜査を開始する予定だとしている。
タイ警察の捜査から、6人のうち4人が共同で投資を行っており、資金回収を巡るトラブルとなっていたとみられる。
バンコク警察のノッパシン・プンサワット副警察署長は記者会見で、投資は日本の病院建設が目的だったとしている。一方、事件の状況から「これはテロやセキュリティ違反ではない」と述べ、当ホテル17日に予定されているロシアエネルギー相との会合への影響はないとしている。
タイでは2023年にもシアン化物を使った毒物事件により15人が被害にあっている。「エム・サイヤナイド」とも呼ばれる連続殺人者の女性が15人に体内の酸素吸収を阻害する劇薬を使い、14人が死亡、1人が一命をとりとめている。
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