それは、ハンガリーのオルバン首相に対する報復措置と言える。EU委員会は7月15日月曜日にハンガリーで予定されていたEU委員会に委員を派遣することを断念した。この決定は、ハンガリーの首相がEU諸国の委任なしにモスクワを訪問したことを受け、即座に行われた。
EU委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン欧州委員会委員長は、報道官を通じて、「ハンガリーの議長国としての最近の振る舞いを考慮して、ハンガリーでの欧州理事会の非公式会合には今年の末まで欧州委員会の官僚のみが参加することに決定した。...
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それは、ハンガリーのオルバン首相に対する報復措置と言える。EU委員会は7月15日月曜日にハンガリーで予定されていたEU委員会に委員を派遣することを断念した。この決定は、ハンガリーの首相がEU諸国の委任なしにモスクワを訪問したことを受け、即座に行われた。
EU委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン欧州委員会委員長は、報道官を通じて、「ハンガリーの議長国としての最近の振る舞いを考慮して、ハンガリーでの欧州理事会の非公式会合には今年の末まで欧州委員会の官僚のみが参加することに決定した。」と表明した。
ところで、これまで欧州理事会の議長国に欧州委員会の委員全員が訪問していたが、この慣例も今回は取りやめるものと予想されている。この訪問は例年7月初めに行っていたが、今年は9月に延期されていた。
EUは、8月ブダペストで予定されていたEU外相会議についても、あまり重きを置かない方針とみられる。EUの外務・安全保障政策上級代表のジョセップ・ボレル氏は、8月のブダペストでの外相会議をキャンセルして、同時期に開催されるブルッセルでの別の会議にEU諸国の外務大臣を招へいしたいと考えているという。EUの外交官たちによれば、ブダペストでのEU会議がEU幹部によりボイコットされたのは、ハンガリーのオルバン首相が7月の初めに勝手にロシアを訪問したことへの制裁とも受け取れるが、ボレル氏はこれを否定している。
なお、EUとしてはウクライナを全面的に支援し、ロシアを孤立化しようという一貫した立場を取っているのに反して、オルバン首相は、自国のロシアとの友好関係による利益を第一に考え、EUのロシアに対する制裁に反対し、ウクライナへの軍事援助に対しても異議を唱えてきた。
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