DRSDの警告は、7月5日に、情報通信の形で発行され、SNSのリンクトインにも公表された。この種のDRSDの情報通信は、ウクライナ戦争が始まってから2回目となるもので、フランス軍事関連の施設への外国からの干渉を排除することを目的としている。...

DRSDの警告は、7月5日に、情報通信の形で発行され、SNSのリンクトインにも公表された。この種のDRSDの情報通信は、ウクライナ戦争が始まってから2回目となるもので、フランス軍事関連の施設への外国からの干渉を排除することを目的としている。DRSDが、専門家たちのSNSであるリンクトインを使用している理由は、外国の国家機関のハッカー集団の標的とされているフランス経済界により多くの関心を持たせることを目論んでいる。一方で、リンクトインは、中国、ロシアを始めとする外国の情報サービスでも頻繁に使用されているSNSで、外国からの機密情報のスパイ行為にも利用されているという。

DRSDの発信した10ページに及ぶ情報通信の冒頭に、人的な原因による侵害、例えば、海外旅行でのコンピュータの盗難や犯罪的な脅しなど、さらに企業ノーハウやフランス企業の高度な知識を獲得するため、戦略的な人材の引き抜きを行うなどの不法行為が増加していることを挙げている。

2023年、特に増加した事例は、SNSを使った偽装面接試験で、中国の転職エージェントにより科学研究分野の研究者の引き抜き活動が行われ、650人以上が転職のオファーを受けたという。2023年において、フランス防衛産業のインターネットサイトに対するセキュリティ上の事件は前年度に比べて10％増加している。

そのため、現在、防衛産業の企業が新規の事業を行う場合は、素性の怪しい従業員には、サイトへのアクセスを禁止している。ちなみに、サイバーセキュリティ専門家が不法アクセスをチェックしたところ、ロシアの影響を受けたブルガリア系不法滞在者が従業員として紛れ込んだ例があったという。