アメリカのドナルド・トランプ前大統領は、バイデン政権のアフガニスタン撤退を批判し、米軍が残した最先端装備に中国やロシアがアクセスする危険性を指摘。またアフガンの難民がテロリストになる危険性も指摘した。
9月12日付米国
『FOXニュース』は「アフガン撤退で中国やロシアが米軍の装備を模倣製造する可能性があるとするトランプ」との見出しで以下のように報道している。
ドナルド・トランプ前大統領がバイデン政権のアフガニスタン撤退を批判。中国やロシアが既に米軍が残した軍装備を模倣製造しているとの考えを述べた。
日曜放送された「フルメジャー」でのインタビューで、トランプ氏はアフガン撤退を「無能」だと激しく批判、撤退による敵優位の裏で米国が危険にさらされる可能性を指摘。...
全部読む
9月12日付米国
『FOXニュース』は「アフガン撤退で中国やロシアが米軍の装備を模倣製造する可能性があるとするトランプ」との見出しで以下のように報道している。
ドナルド・トランプ前大統領がバイデン政権のアフガニスタン撤退を批判。中国やロシアが既に米軍が残した軍装備を模倣製造しているとの考えを述べた。
日曜放送された「フルメジャー」でのインタビューで、トランプ氏はアフガン撤退を「無能」だと激しく批判、撤退による敵優位の裏で米国が危険にさらされる可能性を指摘。また、難民審査を通っていないアフガン難民が米国はじめ世界中に渡っていると強調し、「世界に散らばっている誰かもわからない人々、彼らは米軍が雇った通訳ではない。飛行機に飛び乗った人々で、よく助けてくれた!とうそぶいている。これがテロリストかもしれないのだ。飛行機に飛び乗るほど力があるのだ。」と述べ、アフガン戦争終結に疑問を呈した。
更に敵は米軍が残していった大量の武器、武装車両、航空機を利用していると指摘。「この装備をどう使うのだ。中国やロシアは既にアパッチヘリコプターを持っている。米軍の最先端装備を調べるため、同じものを製造しようと分解しているに違いない。彼らの得意なことだ。何という恥だ。」と述べた。
米国は、2001年以降、アフガニスタン軍への訓練や装備で約840億ドル相当を使っている。米軍は使用不可なものも含め73の航空機をアフガニスタンに残しているという。米国防総省当局は、アフガンのパイロットが国外に飛行したのを確認したが、残りの殆どの機体は残されたままだとしている。
9月13日付ロシア『Suputnik』は「アフガン撤退で中国やロシアが米軍装備を模倣する事態も」との見出しで以下のように報道している。
米国中央軍の見立てによると、劇的なアフガン撤退の後、米軍が残した軍装備は少なくとも170に上っており、この数に共和党議員は懸念を示し、残留装備の正確な把握を求めている。
一方、トランプ前大統領がバイデン政権への口撃を再開。アフガン撤退に関し、残された軍装備に焦点をあて、中国やロシアが模倣するだろうと主張した。撤退後米国入りしたアフガン難民の数に触れ、アフガン戦争が終わったとの見方にも疑問を投げかけた。
残された170の装備の殆どは、非武装化されるか動作不能。中には、耐地雷・待ち伏せ攻撃防護車両( MRAP)70台、高機動多目的輪車両(ハンビー)27台、航空機73機(飛行不能)が含まれるという。
ジェイク・サリバン国家安全保障補佐官は、多くの米軍装備は既にタリバンの手中にあるとし、当局は「空港で米国側に引き渡し出来る状況になるとは考えにくい」としている。
マルコ・ルビオ、チャック・グラスリー等の共和党議員連は、残留武器に関する完全な「説明責任」と、撤退時に「非武装化された装備のリスト」を求めており、ロイド・オースティン国防長官への書簡で「国の税金によるハイテク軍装備がタリバンやテロリストらの手に渡ることはあってはならない」としている。共和党は以前から、タリバンが軍装備にアクセスするのを懸念し、武装グループが中国、イラン、ロシア等の支援を求める可能性についても懸念を示していた。
閉じる