【あの一言】
アップル「暗号化」波紋
日本経済新聞編集委員・小柳建彦 もともと米国の捜査当局はアップルに対し犯罪者のiPhoneのロックを解いてくれと再三要請していたが、それをアップルは「技術的にできない」と突っぱねてきた歴史がある。これがiPhoneの中だけでなく「iCloud」に保管しているデータについても、暗号化するということになり、捜査当局としては取っ掛かりのデータが取れなくなってしまう。利用者にとってはハッカーとかサイバー犯罪に巻き込まれた時に自分のデータは決して読まれなくなるという意味ではむしろ安心感は上がる。アップルは顧客のことを考えてこういうサービスを導入しているということだが、治安や法執行の立場からするとやめてくれといったジレンマがある。
2022/12/08 BSテレ東[日経ニュースプラス9]
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