それでもやはり世界で最も強大なのは米国。これに挑戦しているのが第二の大国・中国。そして第三の大国がロシア。米国、中国、ロシアが近い将来、世界の最高峰リーグを作り、その枠組みの中で競うことになる。米国には地球最大の株主としての責任を果たすべき。ただ、会社（地球）すべてを自分のものとは思わないでほしい。

2016/01/16　NHK総合[ＮＨＫスペシャル　シリーズ激動の世界]

米国が中東から引いていると各国が受け止めてしまったことが不安定な紛争を生んでいる。米国民は中東にどう関与すればいいかがわからなくなっている。ブッシュ大統領のイラク戦争で失望し、結局オバマ大統領になっても、アラブの春で期待したような民主国家は生まれなかった。シェール革命で米国は原油と天然ガスをほぼ自給できるようになったため、中東の原油に依存しなくなり、米国民は米国が中東に関与しても問題を起こすだけならば関わる必要はないと考えるようになった。オバマ大統領が中東から軍を撤退させた時には多くの米国民がそれを支持した。

2016/01/16　NHK総合[ＮＨＫスペシャル　シリーズ激動の世界]

今、サウジアラビア、イスラエル、英国、ドイツ、そして日本などの米国の同盟国が揺れている。米国が何を目指しているのか、どこまで責任をもって関与してくれるのかがわからなくなっている。同盟国は変化を迫られ、今後、米国が唯一のリーダーでなくなった世界で何が起きるのか、どう対応すればいいのかは日本をはじめとする米国の同盟国が最も早くその問題に直面することになる。

2016/01/16　NHK総合[ＮＨＫスペシャル　シリーズ激動の世界]