日本銀行・黒田東彦総裁は政府にこれまでにない強い口調で政府に構造改革を注文している。黒田総裁は米国・ウォールストリートジャーナル紙でも「構想改革の実施がカギだ。即座に実施する必要がある」と構造改革のペースが遅いと政府に不満を示している。アベノミクスの司令塔の変化。次は政府の番だと言わんばかりの発言だ。

2014/05/30　テレビ朝日[報道ステーション]

昨年あたりから経済金融第一主義から安倍総理の目が、憲法改正や安全保障の方に力点が移っているのではないかと外国人投資家は気にし始めている。彼らがアベノミクスの旬が過ぎたと解釈すれば株価の上値は重くなるし、成長戦略の内容が期待にそぐわないものが出た場合には失望して彼らがまた売ってくるリスクも今は内包している状況ではないか。

2014/05/30　テレビ朝日[報道ステーション]

本当は第三の矢がとっくの昔に出てきていれば、今頃どんどん成長の新しい芽が出てきて、いいビジネスが出てくる雰囲気が出ているはずだが、それがない中で、株価が思うように上がらない。すると支持率に影響が出るというのが安倍さんの計算。逆に言えば株価を上げるための政策をやりたい。国民のためというよりも、支持率を維持して集団的自衛権とかそういうのをやりたい。そのために一番手っ取り早いのが法人税減税と雇用の規制改革、残業代ゼロ。なぜ株価に影響があるかといえば、企業がなんの努力もしなくても絶対に儲かるから。これはずっと海外の投資家が言っていること。それは企業側からすればいい話。労働者側から見るとちょっと待てよという話。

2014/05/30　テレビ朝日[報道ステーション]