政府はあす首都圏の１都３県に出されている緊急事態宣言の延長を正式に決定する見通し。
１月、西村経済再生担当大臣は「ステージ３に下がってくれば宣言解除が視野に入ってくる」と発言。
きのうまでの１都３県（東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県）の医療提供体制の状況を見ると全ての指標がステージ３以下に改善（出所：内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進室）。
西村大臣がきょう内閣府で会見し、「ステージ３を確実なものにしたいのが延長の理由の一つだ」と述べた。
入院患者が減り、ようやくステージ３になった千葉県。
医療現場からは宣言延長に賛同する声が聞かれた。
千葉大学病院（千葉市中央区）は８床の重症者病床の内２床を使用。
先月もドクターヘリで運ばれてきていた重症患者。
症状が悪化し、人工心肺「エクモ」が必要になり、搬送されてきた。
危惧しているのは感染者の再拡大。
ＩＴエンジニア、カラオケ店勤務、千葉大学病院病院長・横手幸太郎のコメント。
映像提供：千葉大学病院。

各県の新たな感染者：東京２７９人、神奈川１３８人、埼玉１２３人、千葉１０７人、茨城３７人、群馬２１人、栃木１１人。

きょう開かれた東京都内の感染状況などを分析評価するモニタリング会議。
感染状況と医療提供体制をいずれも最も高い警戒レベルで維持。
このうち感染状況について専門家は「再び増加に転じることに警戒感を示し対策の徹底を呼びかけた。
国立国際医療研究センター・大曲貴夫国際感染症センター長は「新規陽性者数の減少傾向が鈍化している。
変異株によって感染拡大のスピードが増すリスクがある。
花見、歓送迎会、卒業ふょこうの行事で再度増加に転じることが危惧される」と述べた。
医療提供体制は入院患者が減少傾向にあるものの、第２波のピーク時に近い水準で推移していると指摘したうえで「病床のひっ迫が解消されないまま感染が再拡大する可能性がある。
病床確保の戦略を早急に検討する必要がある」と述べた。