ハンガリーの厚生局はスプートニックVの使用を承認したが、EUの衛生当局は未だに承認していない。
ハンガリーのジジャート外務大臣は1月22日モスクワを訪問した際にロシアのワクチン購入することをほのめかした。この声明は、今週ハンガリーの厚生局がロシア製のワクチン使用許可を出した直後に出されたが、ハンガリー政府がEUの医薬局(EMA)のロシアワクチン承認プロセスが遅いことに業を煮やしたハンガリー政府の苛立ちが背景にある。...
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ハンガリーの厚生局はスプートニックVの使用を承認したが、EUの衛生当局は未だに承認していない。
ハンガリーのジジャート外務大臣は1月22日モスクワを訪問した際にロシアのワクチン購入することをほのめかした。この声明は、今週ハンガリーの厚生局がロシア製のワクチン使用許可を出した直後に出されたが、ハンガリー政府がEUの医薬局(EMA)のロシアワクチン承認プロセスが遅いことに業を煮やしたハンガリー政府の苛立ちが背景にある。
EU加盟国の間ではファイザーバイオNテックとモデルナの2種類のワクチンが事実上認可されているが、アストラ・ゼニカのワクチンに関する見解は1月末に出される予定となっている。
ハンガリーの独立主義色の強い首相、ビクトール・オーバンはEU27か国のビデオサミット翌日、ワクチンの供給遅れの問題を指摘した。さらに「EUでワクチンが不足しているのなら他の国から調達したい。ハンガリー人がワクチン不足のために死亡することがあってはならない。」と語った。
なお2020年8月にスプ―トニックワクチンVがロシアで認可された時、時機尚早と非難の声も上がったが、ロシア側によると現在では150万人に接種されているという。
他方でハンガリーは中国のシノファーム製のワクチンを100万人分発注しており、これについてはハンガリー厚生局検査官の承認待ちとなっている。
ハンガリーによるロシア製や中国製のコビッド19ワクチンの積極的な調達活動が成功するのか、もしくはEU27か国の足並みを乱すことになるか、今後の成り行きを見守りたい。
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