2020年、東地中海におけるギリシャとの海底資源争いなどを巡り、欧州との関係が悪化したトルコ。しかし2021年に入り、突如欧州との関係修復の希望を表明した。エルドアン大統領は12日、トルコの首都アンカラで欧州各国の大使を前に、「欧州との関係を元に戻したい」との意向を笑顔で述べた。
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『ヨーロッパ1』によると、トルコのエルドアン大統領は12日、地中海東部の海底資源探査を中心に多くの問題で強い緊張が続いてきたトルコと欧州連合(EU)の関係を「軌道に戻す」準備ができていると述べた。同大統領は、「我々は、我々の関係を軌道に乗せる準備ができている」とし、「我々はEUの友人が同じ意志を示すことを期待している。」と演説で述べた。
実は12月に開催されたブリュッセルで開催されたEU首脳会議で、トルコのギリシャとキプロスに対する地中海での「違法かつ攻撃的」な行為を処罰することが決定された。...
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『ヨーロッパ1』によると、トルコのエルドアン大統領は12日、地中海東部の海底資源探査を中心に多くの問題で強い緊張が続いてきたトルコと欧州連合(EU)の関係を「軌道に戻す」準備ができていると述べた。同大統領は、「我々は、我々の関係を軌道に乗せる準備ができている」とし、「我々はEUの友人が同じ意志を示すことを期待している。」と演説で述べた。
実は12月に開催されたブリュッセルで開催されたEU首脳会議で、トルコのギリシャとキプロスに対する地中海での「違法かつ攻撃的」な行為を処罰することが決定された。会議では、トルコの東地中海における探査活動に関与する個人を対象とした個別制裁措置が採択された。
その後トルコ当局は、ここ数週間で、ギリシャとトルコの海事紛争に加えて、シリア、リビア、そして最近ではナゴルノ・カラバフでの紛争におけるトルコの役割に関連する摩擦解消を解決するために、欧州との対話の呼びかけを増やした。
インド『ビジネス・スタンダード』によると、エルドアン大統領はEU大使らを前に、トルコのEU加盟は英国の離脱によって引き起こされた不確実性を克服するのに役立つと信じているとも語った。ブレグジットによってもたらされている不確実性は、トルコがEUの中に正当な地位を獲得することによってのみ解消することができると述べた。
英『デイリー・エクスプレス』によると、トルコのメブリュト・チャブシオール外相も15日、スペインのアランチャ・ゴンサレス・ラ外相との会談に先立ち、トルコがEUに加盟したいとの意向を改めて表明した。
しかし欧州議会議員の中からは、反発の声が上がっている。イタリアの欧州議会議員ステファニア・ザンベリは「トルコが再び欧州に上陸しようとしている。私たちはいつも言ってきた。トルコがヨーロッパに上陸することはない。」とツイートした。フランスの欧州議会議員エレーヌ・ラポルテも「ノーです」とツイートした。
仏ニュース誌『マリアンヌ』によると、イスタンブールにあるガラタサライ大学の政治学者アフメット・インセル氏は、トルコのこの方向転換は驚くべきことではないと述べている。「正直言って、エルドアン大統領の戦略に目新しさは感じない」と語り、「態度をころころ変えることは、ヨーロッパに対してここ何年も使ってきた方法だ」と指摘している。今回の態度は、トランプ政権よりも厳しい姿勢を取る可能性のあるバイデン政権と疎遠になることのないように、様子見の姿勢ではないかと思う」と説明している。
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