英国の家禽協会は、新型コロナウイルス対策としてとられている入国後の待機措置を、季節外国人労働者に対しては免除するよう政府に訴えている。免除が適用されない場合、クリスマス向けの七面鳥が不足する可能性があると警告している。
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『BFMTV』によると、家禽協会は、「ポーランド、ルーマニア、ハンガリー、ブルガリア、チェコ共和国、スロバキアからの季節労働者の少なくとも1,000人」を待機免除の対象としたい考えだ。「家禽の屠殺と加工に必要なスキルを持つ英国在住の労働者が不足」しており、「限られた短い期間で英国の労働者を訓練することは不可能」であることから、政府に特別免除を依頼した。
英国家禽評議会の会長であるグリフィス氏は、工場に「欠員が出たままであれば、生産に大きな影響を与えるだけでなく、生産コストにも影響してくる」。...
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『BFMTV』によると、家禽協会は、「ポーランド、ルーマニア、ハンガリー、ブルガリア、チェコ共和国、スロバキアからの季節労働者の少なくとも1,000人」を待機免除の対象としたい考えだ。「家禽の屠殺と加工に必要なスキルを持つ英国在住の労働者が不足」しており、「限られた短い期間で英国の労働者を訓練することは不可能」であることから、政府に特別免除を依頼した。
英国家禽評議会の会長であるグリフィス氏は、工場に「欠員が出たままであれば、生産に大きな影響を与えるだけでなく、生産コストにも影響してくる」。その結果、クリスマスの伝統的な食事を買う余裕がない人々が出てくる可能性があると主張している。
英『ザ・ガーディアン』によると、クリスマスのための七面鳥を準備する季節労働者は、通常、2ヵ月の労働契約で10月末に入国してくる。しかし、14日間の待機期間が免除されないようであれば、感染防止対策がとられている宿泊施設と仕事場を提供されたとしても、外国人労働者たちは、英国まで働きには来ない可能性が高い。
英国家禽評議会の会長は、「政府は、英国の家禽とその品質が、すべての国民にとって手頃な価格で購入可能であるようにすることを保証する必要がある。国家として自分たちのコントロールを失うことは、食料安全保障の問題を自分たちの手に委ねるべきときに、英国の食品生産者に不利益をもたらすだろう」と警告している。
英国家禽評議会は、英国の鶏肉、七面鳥、鴨、ガチョウなどの家禽肉生産者の団体である。会員は国内生産量の90%近くを占め、毎年10億羽近くの鳥を飼育している。
七面鳥の生産者は、食肉処理のために季節労働者に大きく依存しているが、新型コロナウイルス第二波に見舞われている英国では、世帯の違う人同士の集まりに対する制限が厳しくなっている。こうした中、家禽生産者にとってクリスマスに対する消費者の需要を予測することが難しくなっており、七面鳥のような大型の家禽料理が敬遠されることも懸念されている。
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