世界貿易機関(WTO)は、次期事務局長選挙の立候補者の受け付けを8日に締め切った。8月末に退任するブラジルのアゼベド事務局長の後任の座を、メキシコ人、エジプト人、ナイジェリア人、ケニア人、モルダビア人、韓国人、サウジアラビア人、イギリス人の8候補者が狙っている。欧米メディアではアフリカからの候補者が有力視されている。
仏
『レゼコー』によると、8人のうち、3人が女性、5人が男性の候補者となっている。
女性候補者は、ナイジェリアのヌコジ・オコンジョイウェアラ元財務相(66歳)、ケニアのスポーツ・文化・遺産相のアミナ・モハメド氏(58歳)、そして韓国の兪明希(ユ・ミョンヒ)通商交渉本部長(53歳)である。
男性候補者は、メキシコのヘスス・セアデ元WTO事務次長(73歳)、エジプトの元WTO高官のハミド・マムドゥ弁護士(67歳)、モルドバのトゥドル・ウリヤノブスキ元外相(37歳)、サウジアラビアのトワイジリ元経済・企画相、そして英国のフォックス前国際貿易相(58歳)となっている。...
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仏
『レゼコー』によると、8人のうち、3人が女性、5人が男性の候補者となっている。
女性候補者は、ナイジェリアのヌコジ・オコンジョイウェアラ元財務相(66歳)、ケニアのスポーツ・文化・遺産相のアミナ・モハメド氏(58歳)、そして韓国の兪明希(ユ・ミョンヒ)通商交渉本部長(53歳)である。
男性候補者は、メキシコのヘスス・セアデ元WTO事務次長(73歳)、エジプトの元WTO高官のハミド・マムドゥ弁護士(67歳)、モルドバのトゥドル・ウリヤノブスキ元外相(37歳)、サウジアラビアのトワイジリ元経済・企画相、そして英国のフォックス前国際貿易相(58歳)となっている。
英『ファイナンシャルタイムズ』は、WTOの一般理事会の議長を務めたこともあるケニアの元貿易相モハメド氏、およびナイジェリアの元財務相で世界銀行の高官であるヌコジ・オコンジョイウェアラ氏の2名を最有力候補者だとして報じている。
どちらの候補者も、WTOルールの近代化を推進していくことの必要性を訴えており、変革していくことができない場合はWTOの組織としての妥当性が問われることになると警告している。
2人が立候補したことによって、初代の女性、そしてアフリカからの事務局長が誕生するのではないかという期待を引き起こしているという。
ブリュッセルにある国際政治経済シンクタンク「ECIPE」のメンバーであるエミリー・リース氏は、この2人の候補者の大臣としての経験、ならびに性別と出身地がWTOの信頼性を高める助けになるだろうと述べている。
また、WTOは組織としての機能性を高めていく必要がある現在、技術系出身者よりも、両候補者のような政治的手腕を持つトップが誕生するほうが望ましいと指摘している。
WTOの3つの大国、米国、EU、中国の間で比較的中立な立場を保つ能力もまた重要であり、両候補者ともそれに適しているのではないかと述べている。
フランスおよび欧州委員会委員長のウルスラフォンデルレイエンを含む他のEU政府も、アフリカの新事務局長の誕生に共感しているという声が上がっている。
8人の立候補者は来週15日からの一般理事会で、優先的課題やWTOの将来像について各々演説し、質疑応答も行う。その後、加盟国で協議が行われ、最もふさわしいと思われる一人に絞っていく。合意に達することが出来なかった場合のみ、投票で決める。
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