近年米国では17の州でトランスジェンダー選手が女子スポーツ競技に参加することを認められるようになった。しかしこうした方針の結果、生物学的には男子の女性選手たちが女子高校陸上大会で優勝するようになった。コネチカット州では高校生の女子選手らが優勝や入賞の機会が奪われ差別されていると調査申し立てをし、訴訟も起こした。こうした中、米国国務省公民権局は、トランスジェンダーの女子競技参加は連邦法第9章に違反しているとの判断を下した。
『ニューズウィーク』によると、米国教育省公民権局は5月15日に出した書簡の中で、コネチカット州インターハイ協議会(CIAC)の方針は、性別をもとに学生を差別することを禁じる1972年の教育改正法第9章に違反していると指摘している。
米国教育省公民権局は、CIACが女子学生選手に対し、決勝への進出やより高いレベルの大会への参加、賞やメダル、そして奨学金や推薦入学など、アスリートとしての様々な利益や可能性を拒んでいると説明している。...
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『ニューズウィーク』によると、米国教育省公民権局は5月15日に出した書簡の中で、コネチカット州インターハイ協議会(CIAC)の方針は、性別をもとに学生を差別することを禁じる1972年の教育改正法第9章に違反していると指摘している。
米国教育省公民権局は、CIACが女子学生選手に対し、決勝への進出やより高いレベルの大会への参加、賞やメダル、そして奨学金や推薦入学など、アスリートとしての様々な利益や可能性を拒んでいると説明している。
CIACは、こうした方針は単に州の差別禁止法に従っているためだと述べている。「コネチカット州の法律は、自分が女性であると認めている生徒は、高校でのスポーツを含む全ての面において女性として認められるべきだと明確に言っている」と声明で述べている。
そして、このようにしなければ差別的になるだけでなく、コネチカット州の法律や連邦法第9章が保証しようとしている教育活動やインターハイなどへの参加の機会を奪わってしまう、とも説明している。
『ナショナルレビュー』によると、国教育省公民権局は、コネチカット州の3人の女子高生選手から、トランスジェンダー選手に関するコネチカット州の方針について連邦政府に調査をしてほしいとの要請を受けて、今回、このような結論を下したという。
コネチカット州及び地区のアスレチック協議会に対し訴訟も起こしている女子高生らは、トランスジェンダー選手が参加するようになり、競技で優勝を繰り返し逃してきたと語っている。
高校2年生のアラナ・スミスさんは「精神的にも肉体的にも、競技が始まる前から結果が分かってしまう」と今年2月に語っていた。 「生物学上の不公平は、誰かが自分の性がどちらかだと信じているからといって消え去るものではない。すべての女の子は、平等な立場で競争する機会が与えられるべきだ」と訴えている。
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