この決定は、コビッド-19患者にクロロキンの薬効が認められないばかりか、むしろ有害であるとの研究報告が発表されたことによるもので、予防的な措置と判断される。
WHOのテドロス・アダノム事務局長は、テレコンフレンスを通じて、クロロキンおよびその誘導物質ヒドロキシ・クロロキンのコビッド-19患者に対する臨床試験の結果報告は、医学誌ザ・ランセットに投稿されたもので、薬効についてネガティブな結果が出ていると述べた。...
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この決定は、コビッド-19患者にクロロキンの薬効が認められないばかりか、むしろ有害であるとの研究報告が発表されたことによるもので、予防的な措置と判断される。
WHOのテドロス・アダノム事務局長は、テレコンフレンスを通じて、クロロキンおよびその誘導物質ヒドロキシ・クロロキンのコビッド-19患者に対する臨床試験の結果報告は、医学誌ザ・ランセットに投稿されたもので、薬効についてネガティブな結果が出ていると述べた。
ヒドロキシ・クロロキンのコビッド-19患者に対する臨床試験を「団結」と銘打って開始してから、すでに2か月を経過している。WHOのテドロス・アダノム事務局長は、35か国の400以上の病院にコビッド-19患者を募り、現在17か国で3500人の患者に対して臨床試験を実施してきたと説明した。
ザ・ランセット誌の膨大なデータに基づく研究(2019年12月から2020年4月の期間に、671の病院の入院患者96,000人のコビッド-19感染患者を対象とした臨床試験)によると、クロロキンもしくはヒドロキシ・クロロキンは、入院患者に対して、治療効果がないばかりか、死亡や心臓不整脈のリスクを高める危険性があると警鐘を鳴らしている。
いずれにせよ、クロロキン、もしくはヒドロキシ・クロロキンは、本来マラリアの治療薬として開発されたものであるため、コビッド-19感染患者には、治療効果がないのも当然のことと思われる。
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