2月23日は、1年2ヵ月振りの「天皇誕生日(祝日)」であった。
2019年については、4月30日を前天皇(現上皇)の退位、5月1日を現天皇(前皇太子)の即位の日と定められていたため、2月23日も12月23日も祝日と成り得なかった。
その意味で、二重に待ち焦がれた祝日ではあったが、猛威を振るう新型コロナウィルス集団感染問題の影響で、残念ながら、今上天皇誕生日を祝う一般参賀が中止されてしまった。...
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2月23日は、1年2ヵ月振りの「天皇誕生日(祝日)」であった。
2019年については、4月30日を前天皇(現上皇)の退位、5月1日を現天皇(前皇太子)の即位の日と定められていたため、2月23日も12月23日も祝日と成り得なかった。
その意味で、二重に待ち焦がれた祝日ではあったが、猛威を振るう新型コロナウィルス集団感染問題の影響で、残念ながら、今上天皇誕生日を祝う一般参賀が中止されてしまった。
止むを得ない事態とは言え、お心優しい方ゆえ、きっと自ら当該行事中止を進言されたのかも知れない。
天皇を君主と仰ぐのは日本だけであり、かつ、世界の国内総生産(GDP)国別ランキング(注後記)で第3位の経済大国となっている稀有の国である。
一昨年の別のコラムで触れたが、国王(スルタン含む)を擁している国は全部で20ヵ国あり、そのうち、君主の誕生日を祝日としているのは12ヵ国である。
しかも、その12ヵ国のうち、日本に次ぐGDP上位ランキングの国は17位のオランダであるから、国王を擁している国々としては、日本の経済発展の結果に目を見張るばかりで、君主の誕生日を祝日にしていないサウジアラビア(ランキング18位)等含めて、立憲君主国家日本の成功を手本にしたいと注目している。
なお、後述する世界のGDPランキング上位15位(これで、世界のGDP総額の76%を占める)の中で、立憲君主国は日本の他、英国(ランキング5位、君主の誕生日を祝日とせず)のみである。
(君主の誕生日を祝日としている12ヵ国)
オランダ(GDPランキング17位)、
タイ(同26位)、
マレーシア(同37位)、
モロッコ(同60位、アフリカ北西端)、
オマーン(同70位、アラビア半島南東端)、
ヨルダン(同91位、アラビア半島北西端)、
カンボジア(同109位、インドシナ半島南端)、
ブルネイ(同131位、カリマンタン(旧ボルネオ)島北西端)、
スワジランド(同156位、アフリカ大陸南東端)、
レソト(同166位、アフリカ大陸南端)、
ブータン(同167位、ヒマラヤ山脈東部)、
トンガ(同186位、南太平洋島嶼国)
(君主の誕生日を祝日としていない8ヵ国)
英国(GDPランキング5位)、
スペイン(同13位)、
サウジアラビア(同18位)、
スウェーデン(同23位)、
ベルギー(同24位)、
ノルウェー(同29位)、
デンマーク(同38位)、
バーレーン(同98位、アラビア半島中東部)
(注)世界のGDPランキング:国際通貨基金(IMF)データを基にした2018年度の国別順位(対象193ヵ国)は、①米、②中国、③日本、④ドイツ、⑤英国、⑥フランス、⑦インド、⑧イタリア、⑨ブラジル、⑩韓国(以上で、世界GDP総額の67%を占める)、⑪カナダ、⑫ロシア、⑬スペイン、⑭豪州、⑮メキシコ(以上で、全体の76%を占める)。
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