9月8日付米
『ロイター通信』:「近来最大規模の反政府デモを経ていよいよロシアで統一地方選投票日」
モスクワ市議会議員選挙を含めた、ロシア統一地方選が9月8日に投票日を迎えた。
同市議会議員選挙では、中央選挙管理委員会が野党候補の立候補届けを不受理としたことから、7月中旬以降、毎週末に反政府デモが繰り広げられ、8月中旬にはデモ参加者が5万人超と、直近10年で最大規模となっていた。...
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9月8日付米
『ロイター通信』:「近来最大規模の反政府デモを経ていよいよロシアで統一地方選投票日」
モスクワ市議会議員選挙を含めた、ロシア統一地方選が9月8日に投票日を迎えた。
同市議会議員選挙では、中央選挙管理委員会が野党候補の立候補届けを不受理としたことから、7月中旬以降、毎週末に反政府デモが繰り広げられ、8月中旬にはデモ参加者が5万人超と、直近10年で最大規模となっていた。
同デモの中心となったのが、野党代表のアレクセイ・ナワルニー氏で、デモ扇動容疑で収監されながらも、与党候補に投票しないようインターネットを通じて運動を展開している。
モスクワ市議会議員選挙は、通常であるならば、今回同時期に実施された、全国の州・共和国の首長選に比べて重要視されるところではない。
しかし、同氏や同志活動家としては、2021年に予定される国会議員選挙を睨んで、与党“統一ロシア”を少しでも叩いておく必要があるとして、同市議会議員選挙での野党勢力増を狙ったものとみられる。
なお、ウラジーミル・プーチン大統領の支持率は、昨年の大統領選時の80%超から、現在は60%台まで落ち込んでいる。また、“統一ロシア”の支持率もここ10年余りで最低値となっている。
ただ、プーチン大統領の支持率が低下しているとは言え、西側諸国のどの首脳よりも依然支持率はかなり高い。
9月9日付英国『ザ・テレグラフ』紙:「反政府デモ取締り強化にも拘らず、モスクワ市議会議員選挙で与党は議席減の見込み」
モスクワ市議会議員選挙を迎えるに当り、中央選管が数十名の野党候補の立候補を認めなかったことから、7月中旬より始められた反政府デモは、9月8日の投票日前まで何週間も続けられた。
当局は、野党候補も含めて2,700人以上を拘束し、そのうち5人については先週、騒乱罪等の容疑で禁固刑に処している。
しかし、9月8日の同選挙投票日を迎え、速報ベースであるが、野党候補が善戦しており、与党の議席減となる見通しとなっている。
与党に抗い、反政府デモを呼び掛けた野党代表のナワルニー氏は、ネットを駆使して、ロシア共産党を中心とした野党勢力への投票を呼び掛けるキャンペーンを展開している。
同氏は、“統一ロシアによる独裁政権はうんざり”だとして、与党系候補の勝利阻止に注力してきた。
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