8月12日付
『ABCニュース』(
『AP通信』配信):「直近の南シナ海をめぐる状況」
<フィリピン、南シナ海への中国調査船や軍艦派遣の意図を質問>
フィリピンのデルフィン・ロレンザーナ国防相は8月9日、中国政府に対して、フィリピンが領有権を主張する海域に、中国の石油資源探査船及び軍艦を派遣してきた意図を説明するよう求めた。
同相によると、今年2月から7月にかけて、中国軍艦が合計4度にわたり、フィリピンに事前許可を求めず、シブツ海峡(フィリピン南部のミンダナオ島とインドネシア北部のカリマンタン島の間の深い海峡)を航行させたという。...
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8月12日付
『ABCニュース』(
『AP通信』配信):「直近の南シナ海をめぐる状況」
<フィリピン、南シナ海への中国調査船や軍艦派遣の意図を質問>
フィリピンのデルフィン・ロレンザーナ国防相は8月9日、中国政府に対して、フィリピンが領有権を主張する海域に、中国の石油資源探査船及び軍艦を派遣してきた意図を説明するよう求めた。
同相によると、今年2月から7月にかけて、中国軍艦が合計4度にわたり、フィリピンに事前許可を求めず、シブツ海峡(フィリピン南部のミンダナオ島とインドネシア北部のカリマンタン島の間の深い海峡)を航行させたという。
また、中国の石油資源探査船が2隻、フィリピンの排他的経済水域(EEZ)内に侵入してきたとする。
同相は、近隣国に対して無用な脅威を与えないよう、中国が当然事前通知や十分な説明を行うことが肝要だと述べた。
なお、これまで親中政策を取ってきたロドリゴ・ドゥテルテ大統領は、今月に訪中の上、棚上げされてきた2016年常設仲裁裁判所の領有権問題に関わる判決(提訴したフィリピン側有利の判断)について、習近平(シー・チンピン)国家主席と協議する予定である。
<中国、石油資源探査船をベトナム領海から引き上げ>
中国は8月7日、長期にわたりベトナム領海内に張り付けていた石油資源探査船“海洋地質(ハイヤン・ジーチ)8号”を引き上げさせた。
同船は7月初め、南シナ海南沙(スプラトリー)諸島内のバンガード堆に派遣されて、同海域における海底調査を行うとしていた。
しかし、ベトナム側からは、同海域で同国が進めている石油探査活動を妨害するため、同船が武装した中国海警警備艇とともに同海域に張り付いていると非難の声が上がっていた。
なお、ベトナムは、同堆は同国本土から200海里(370キロメーター)のEEZ内にあるので、他国の無断侵入は許されないと主張している。
<米空母が南シナ海を自由航行>
米海軍原子力空母“ロナルド・レーガン”が先週、70機の超音速F/A-18戦闘攻撃機、偵察機、ヘリコプターを搭載して、南シナ海の中国が領有権を主張する海域を航行した。
同船は、マニラ港に寄港する途上で航行したものである。
米海軍のカール・トーマス少将は記者団に対して、同海域の平和と安定を確実にするため、中国はもとより、他に領有権を主張するベトナム、マレーシア、台湾、ブルネイ、フィリピンに対して、国連海洋法に基づく対応を求めることが目的だとコメントした。
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