「中国の経済を知りたければ、広東省の経済を見るとよい」。これは世界のエコノミストの間で流行していることばだ。このほど、中国税関総署の広東分署の統計による広東省2019年上半期の輸出入の金額が発表された。
今年上半期の広東省の輸出入額は3.28兆元(51.6兆円相当)に達し、前年同期比1.3%増、中国全体の輸出入額の22.4%を占めている。そのうち、輸出は1.98兆元で、3.9%増。輸入は1.3兆元で、2.5%減。貿易黒字が6779億元に昇り、18.9%も拡大した。
地域別でみると、EUとの輸出入額は4106.7億元と、13.3%伸びて、全体の12.5%を占めた。アセアンの輸出入額は4399.5億元で、5%伸びて、13.4%を占めた。...
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今年上半期の広東省の輸出入額は3.28兆元(51.6兆円相当)に達し、前年同期比1.3%増、中国全体の輸出入額の22.4%を占めている。そのうち、輸出は1.98兆元で、3.9%増。輸入は1.3兆元で、2.5%減。貿易黒字が6779億元に昇り、18.9%も拡大した。
地域別でみると、EUとの輸出入額は4106.7億元と、13.3%伸びて、全体の12.5%を占めた。アセアンの輸出入額は4399.5億元で、5%伸びて、13.4%を占めた。しかし、アメリカの輸出入額は3784.4億元で、3%下落し、全体の11.5%となった。EUとアセアン市場の増加でアメリカ市場の下落を補った。対香港輸出入は5001.8億元で、0.7%微減した。また、「一帯一路」周辺の国家向けは7658.8億元と、5.1%の伸びとなった。
民間企業の輸出入額は1.66兆元で、5.9%伸び、広東省の対外貿易輸出入額の50.7%を占め、前年同期比2.2ポイント上昇し、広東省の対外貿易の成長への寄与度は229.2%に達し、全国水準の110.2%をはるかに超えた。外資系企業の輸出入額は1.41兆元と、3.5%低下した。国有企業の輸出入額は1999億元で、1.1%下落し、6.1%を占め、全国水準の17.5%をはるかに下回った。
さらに種目別では、電気機械製品の輸出は1.37兆元で、2.8%伸びて、広東省の輸出の69.2%を占めている。そのうち、付加価値の高い電気機械製品の成長が目立つ。コンピュータ設備の輸出は311.9億元で、6.5%増。金属加工機械の輸出は20億元で、22.7%増。自動車の輸出は16.7億元で、13.3%増。労働集約型の製品の輸出は3360.5億元で、2.1%増となった。輸入については、鉄鉱石、石炭、天然ガス、原油など大口商品の輸入量はそれぞれ39.1%、3.1%、5.5%、11.8%増加し、大豆の輸入量は0.2%減少した。
最後に、広東省の地理位置別で見ると、東部、北部と西部の成長が加速している。また、15の市でプラス成長が実現した。珠江デルタ地区の輸出入貿易の総額は3.13兆元に達し、全省の輸出入の95.4%を占めている。そのうち、東莞、広州、佛山はそれぞれ6.8%、1.2%と8.1%伸びた。深セン、珠海と恵州はそれぞれ0.9%、12.2%と9.7%下落した。
総じて見ると、上半期の広東省対外貿易は全体的には安定した発展態勢を維持しながら、質の高い発展へと進みつつある。下半期を展望すると、国際的外部環境が依然として厳しい状況の中、多くの挑戦に直面することが予想されるが、広東省の対外貿易全体は、このファンダメンタルズが変わらないものと見られる。
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