ニューヨークのマウント・サイナイ病院は火曜日、小規模の研究結果から有望な、これまで想定されていなかったCBDの新しい使用法が見つかったと発表した。ヘロインを濫用したことのある人がきっかけにより誘発されるヘロインへの渇望や不安を減少させ、ヘロイン中毒を断つことを助ける可能性が示唆されている。
研究結果はアメリカ精神医学雑誌に掲載されている。
「CBDの、きっかけにより誘発される薬物への渇望や不安への作用は、薬物中毒治療学の発展に特に重要だ。...
全部読む
ニューヨークのマウント・サイナイ病院は火曜日、小規模の研究結果から有望な、これまで想定されていなかったCBDの新しい使用法が見つかったと発表した。ヘロインを濫用したことのある人がきっかけにより誘発されるヘロインへの渇望や不安を減少させ、ヘロイン中毒を断つことを助ける可能性が示唆されている。
研究結果はアメリカ精神医学雑誌に掲載されている。
「CBDの、きっかけにより誘発される薬物への渇望や不安への作用は、薬物中毒治療学の発展に特に重要だ。なぜなら、環境からのきっかけが薬物中毒をぶり返らせ、続けさせる大変強力な要因だからだ」と研究論文の主著者でマウント・サイナイ病院薬物中毒研究所のヤスミン・ハード所長はいう。
ハード所長とマウント・サイナイ病院のチームは42人の、いまは薬を断っている男女、21歳から65歳のヘロイン使用障害患者を調査した。最近へロインを断った患者の半数はCBDを400㎎から800㎎を1日1回服用し、残りの半数は偽薬を服用した。患者はその後、薬物と関係のないきっかけと関係あるきっかけに実験過程の3段階で晒された。投薬のすぐ後、CBDまたは偽薬投薬24時間後、そして3回目と最終の投薬7日後の3段階である。
CBDを服用したものは薬物への渇望が著しく抑えられることがわかった。またこれらの患者は、人が薬物を使用している絵を見ても、あまり不安を感じないと答えた。さらに、CBDは永続効果がある可能性がある。患者の体内にCBDが存在している期間を越え、7日間渇望と不安を減少させ続けた。
それでも、さらに研究を重ねなければ、調査結果がCBDのみの使用によるものか、複数の要因の組み合わせによるものか、または他の要因によるものかを証明することは不可能だ。
疾病管理予防センターによると、薬物の過剰摂取による死亡は2017年に7万人を超え、過去最高を記録し、前年比で約10%増加した。若い成人や10代の若者は、オピオイドの流行によって最も大きな打撃を受けている。実際、若い成人の死亡率が非常に高くなっているため、米国の人口全体の平均寿命は短くなっている。
社会の中毒に対処するには遅すぎる。インフルエンザが起き、はしかが起きると、多くの人々が助けようとする。しかし、中毒に関して同じような緊急性を持っていない。
多くの専門家は、非オピオイド薬の選択肢が限られているため、新しい選択肢の必要性がかつてないほど重要になると考えている。
CBDの人気が高まり、より多くの研究が行われるにつれて、中毒を抑えることを助けるその役割は、より現実的な代替手段になるかもしない。
効果的な非オピオイド薬は、増加する死亡者数と莫大な医療費を減らすのを助けるために、既存の中毒治療法にかなりの貢献をするだろう。
以前の動物実験からは、CBDが不安、痛みおよび炎症に効果がある可能性を示唆している。さらに、ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・メディカル・アソシエーションに掲載された最近の研究では、合法的に大麻を使用できる州では、使用できない州に比べて、オピオイドの処方数が大幅に減少し、オピオイドの過剰摂取や死亡率も減少している。
ハード所長のチームは、CBDを使用することで長期の再発率を減らすことができるかどうかを確認するために、より長い大規模な実験とヒトの画像検査を実施する予定だ。
閉じる