米コネティカット州警察は、7つの罪で起訴されるも裁判所に出廷せず逃亡犯となった男がSNS上の指名手配広告で多くの人から“いいね”の反応があれば出頭すると言ってきたことを明かしている。
5月22日付米国
『NBC』は「Facebookの指名手配に15000“いいね”が付けば投降するというコネティカットの逃亡犯」との見出しで以下のように報道している。
コネティカット州警察は、SNS上で逃亡犯がネットで多くの人から反応があれば出頭すると言ってきたことを明かした。同州トリントン警察の警部補によると、7つの逮捕状で指名手配されニューヨークに潜伏しているとみられ29歳の逃亡犯ホセ・シムズが、水曜、警察署のFacebookに接触してきて、彼のポスターが掲載されているFacebook投稿に“いいね”が15000個つけば、出頭すると告げてきたという。...
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5月22日付米国
『NBC』は「Facebookの指名手配に15000“いいね”が付けば投降するというコネティカットの逃亡犯」との見出しで以下のように報道している。
コネティカット州警察は、SNS上で逃亡犯がネットで多くの人から反応があれば出頭すると言ってきたことを明かした。同州トリントン警察の警部補によると、7つの逮捕状で指名手配されニューヨークに潜伏しているとみられ29歳の逃亡犯ホセ・シムズが、水曜、警察署のFacebookに接触してきて、彼のポスターが掲載されているFacebook投稿に“いいね”が15000個つけば、出頭すると告げてきたという。警部補が10000個でどうかと持ちかけたが、男は20000個を要求したため、その間を取ったのだという。水曜夜、投稿数は15000個に達したのだが、まだ男は出頭していないという。警部補は難しい挑戦だが、可能性はあるとしている。警察は男を発見した人は情報を寄せて欲しいとも呼びかけている。
5月23日付英国『ガーディアン』(AP通信引用)は「警察と取引:指名手配写真に“いいね”が付いたら出頭する」との見出しで以下のように報道している。
コネティカット警察は、逃亡犯とSNSで取引したというが、専門家からは倫理的問題を指摘する声もある。
治安妨害や子どもへの傷害未遂などの罪で7つの逮捕状が出ている29歳の男ホセ・シムズは、裁判所に出廷しなかったため逃亡者として捜索されている。トリントン警察のブレット・ジョンソン警部補は、署のFacebookにシムズが接触を図り、取引をしてきたとしている。
しかし、警察倫理と懲戒手順専門のマキ・ハーバーフェルト(John Jay College of Criminal Justice)は、容疑者と交渉する権利の無いニュースメディアと警察の両方を男がSNSを使って操作している問題を指摘。SNSを使うことで事件をジョークにしてしまう、人々はこのような違法行為をゲームのごとく捉えてしまうだろう、と指摘。
AP通信がFacebookで男に直接聞いたところ、男は本気で、「私を捕まえるために頑張っている彼らに少し報酬をあげたかったのだ」と書いたという。また「当局から逃げるのに疲れた、四六時中警戒するのは大きなストレスだ。」などと明かし、「約束を守る男だとの期待に応える準備をしている」とも話しているという。一方専門家ハーバーフェルトは、「男は明らかに注目を集めており、それが彼の狙いだった。警察は完全に操られていて、倫理的に警察がすべきことでない。」としている。
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