「我々は殺人ロボットやターミネーターについて語ることに時間を費やすべきではない」とカスパロフ氏は先週パリで記者に語った。「どんなに高度なアルゴリズムだろうと、そこにはまだ悪人が必要だ」
そしてそこに悪人がいる限り、とカスパロフ氏は付け加えいった。「新しい技術は悪人に新しい機会を与える」
この発言の真意を探ろうとCNBCの記者は、人工知能が潜在的で致命的な新たなサイバー攻撃に使用される可能性についてカスパロフ氏に聞いた。...
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「我々は殺人ロボットやターミネーターについて語ることに時間を費やすべきではない」とカスパロフ氏は先週パリで記者に語った。「どんなに高度なアルゴリズムだろうと、そこにはまだ悪人が必要だ」
そしてそこに悪人がいる限り、とカスパロフ氏は付け加えいった。「新しい技術は悪人に新しい機会を与える」
この発言の真意を探ろうとCNBCの記者は、人工知能が潜在的で致命的な新たなサイバー攻撃に使用される可能性についてカスパロフ氏に聞いた。
「いま我々はある種のサイバー戦争の只中にいる。唯一の対応策は抑止力だ」とカスパロフ氏はいう。「このような強い発言をする政治的意志を持つ者はいないようだ」
英国、米国やフランスなどの西欧諸国は、選挙妨害や機密性の高い商業データの盗難について、ロシアや中国のような国に「無駄な譲歩」をするべきではない。なぜなら彼らは「法を破り」続けるつもりだからだとカスパロフ氏はいう。
カスパロフ氏は90年代の終わりに、IBM社のティープ・ブルー・スーパーコンピューターとチェスの対戦したことで有名になった。最初の試合に勝ち、2試合目は負けた。それ以来、大胆に発言をする政治活動家となり、いまはウィルス対策ソフトメーカー、アバストのセキュリティ広報役となっている。
カスパロフ氏は史上最高のチェスプレイヤーと広く見なされている。
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領とその政権に批判的なカスパロフ氏は、2016年の米国大統領選挙のような、ロシアによる選挙への干渉を頻繁に警告している。
このような主張は、ロバート・モラー特別検察官によるドナルド・トランプ大統領の選挙運動に対する捜査により広く認知されるようになった。
彼の発言は、米国と中国が激しい貿易戦争のさなか、両国の関係が悪化している状況でなされた。さらに悪いことに、米国政府はファーウェイの孟晩舟CEOがイランに対する米国の制裁に違反したとして引き渡しを要求している。
米国当局は、通信業界の巨人ファーウェイの機器が中国のスパイ行為に利用される可能性がある主張している。
トランプ大統領は最近、「敵対国」の脅威による非常事態と宣言することで、火に油を注ぎ、ファーウェイを特別の許可がないかぎり米国の技術を購入できない貿易ブラックリストに加えた。
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