近年米国では、人口のクリスマスツリーが普及し今も市場が拡大、一方、本物のツリーを求める家庭が少なくなったと懸念する業者が、今年はソーシャルメディアの動画で広告を出すなど、若い世代に本物の良さを知って貰うためキャンペーンを行っているという。
12月11日付米国
『シカゴ・トリビューン』(AP通信引用)は「クリスマスツリー業者がソーシャルメディアを使って売り上げアップを狙う」との見出しで以下のように報道している。
今年はSNS上で、家族でツリーに飾り付けをしている動画を見て、長く思い出に残るようにと、子どもに本物の木をプレゼントする人もいるという。近年全米各地のクリスマスツリー業者は、本物を手にする家庭が減っている事を懸念。かつては偽物との扱いだった人口のクリスマスツリーは今や本物そっくりで、ライトも備え付けで大変便利である。...
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12月11日付米国
『シカゴ・トリビューン』(AP通信引用)は「クリスマスツリー業者がソーシャルメディアを使って売り上げアップを狙う」との見出しで以下のように報道している。
今年はSNS上で、家族でツリーに飾り付けをしている動画を見て、長く思い出に残るようにと、子どもに本物の木をプレゼントする人もいるという。近年全米各地のクリスマスツリー業者は、本物を手にする家庭が減っている事を懸念。かつては偽物との扱いだった人口のクリスマスツリーは今や本物そっくりで、ライトも備え付けで大変便利である。ツリーを所有する米国人の75~80%は、人口のツリーを持っており、毎年使い回す事が出来るにもかかわらず、ツリー市場は年4%成長の10億ドル規模。
そこで、この傾向を変えたいと、業者は、「クリスマスツリー促進委員会」部会に参加、今年のホリデーシーズンには、ソーシャルメディア広告を使って本物の常緑樹の良さを伝えている。「クリスマスには、本物を!」と呼ばれるこのキャンペーンに農家は1本出荷あたり14セント出資する。
インスタグラムやフェースブック上の動画では、実際の家族が立派な木を探し回って伐採し飾り付けるまでの様子が写されている。広告のターゲット層はミレニアム世代の母親たち。若い世代は人口のツリーに慣れ親しんでおり、新しい家庭を持っても当然のように人口のツリーを手にする。農家は若い世代は本物に触れた経験がないので、この時期にこのような楽しみ方がある事を発見してほしい、という。統計機関などがないため本物のツリーの年間出荷量は定かではないが、国立クリスマスツリー協会によると、年2500万本が販売目的で伐採されているという。クリスマスツリー販売大手「バルサムヒル」のCEOによると、米国人は、年あたり1000万本の人口ツリーを購入しているという。購入者は便利で、アレルギーや火事の心配もないことが利点と捉えている。サンクスギビングの週末から飾りはじめ、新年まで置いておくため、人口ツリーの方がずっと安全なのだという。
中規模農家にとっては、大規模農家と契約している「Home Depot」等の存在も懸念材料。オレゴンはツリーの生産No.1だが、ここ十数年で、農家の半数が廃業したという。ある農家は今年の出荷が10年前の半数程となった。苗が成長するのには8~10年を要するため、先の需要を予測するのは難しい。今年植えた苗は、2028年の需要を待つこととなる。
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