オーストラリア企業の知的財産を狙う中国からのサイバー攻撃が、今年に入ってから急激に増加しているとの調査報告書が、豪フェアファックス・メディアと豪民間テレビ局のチャンネル・ナインによって20日に公表された。
『AFP通信』やフェアファックス・メディアの日刊紙
『シドニー・モーニング・ヘラルド』などが報じた。昨年、ターンブル前豪首相と中国の李克強首相が、知的財産や他の商業上の秘密をサイバー攻撃により窃取することについて、その実行や支援をしないことで合意し、最初はその効果があったものの、現在はこうした攻撃が多発しているという。
米国のペンス副大統領が数日前、パプアニューギニアで開催されたアジア太平洋協力会議(APEC)首脳会議関連の行事で演説し、中国が知的財産の窃盗を拡大させていると非難したばかりだ。...
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『AFP通信』やフェアファックス・メディアの日刊紙
『シドニー・モーニング・ヘラルド』などが報じた。昨年、ターンブル前豪首相と中国の李克強首相が、知的財産や他の商業上の秘密をサイバー攻撃により窃取することについて、その実行や支援をしないことで合意し、最初はその効果があったものの、現在はこうした攻撃が多発しているという。
米国のペンス副大統領が数日前、パプアニューギニアで開催されたアジア太平洋協力会議(APEC)首脳会議関連の行事で演説し、中国が知的財産の窃盗を拡大させていると非難したばかりだ。米司法省は今年、中国のハッカーの捜査や起訴を積極的に進めている。
フェアファックス・メディアとチャンネル・ナインの報告書は、「ファイブ・アイズ」と呼ばれる諜報に関する協定に加盟する米国、英国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの5カ国が、国際的なサイバースパイ活動キャンペーンの「クラウドホッパー作戦」を指揮しているのは中国国家安全部であることを突き止めたと指摘した。
ある豪政府高官は、フェアファックスに対し、中国の活動は、「我々の知的財産を盗むための継続的で著しく精力的な取り組み」と表現した。一方こうした状況下で、他の当局者らは、豪企業や大学などがセキュリティーの強化に取り組まないと不満を表している。
セキュリティーの専門家らも同様の見解を示している。米サイバーセキュリティー会社クラウドストライクのマイク・セントナス氏は、「今年前半の6カ月間に、攻撃が顕著に増加したことが判明した。その活動は主に中国からのもので、全産業分野を標的にしている。間違いなく本気の戦いだ。」とフェアファックスに語った。
西側諸国政府は、長い間中国内のハッカーらが、産業や企業そして軍事上の機密を盗んでいると同国を非難してきた。昨年、豪国防当局の委託業者がハッキングされ、F35ステルス戦闘機やP-8対潜哨戒機(ポセイドン)に関する機密情報が盗まれたが、ハッキングには中国のサイバー犯罪者に一般的なツールが使われていた。2016年には、国防省とシステムが連結する気象局でセキュリティー侵害が発生したが、メディアによるとこれも中国からの攻撃とされている。
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