【Globali】
中国、「バーチャル」キャスターによるニュース配信を開始
中国国営通信の新華社は、「バーチャル」キャスターによるニュース配信を先週から開始した。人工知能(AI)技術を生かした、中国で初めてのバーチャル「ニュースキャスター」の登場だ。
「バーチャル」キャスターは2人おり、一人は中国語、もう一人は英語を話す。新華社の携帯アプリやYoutubeの新華社通信ページでニュースを読み上げている。バーチャルキャスターは、1日24時間働くことが可能で、最新ニュースをタイムリーに伝えることができる上、人件費削減にもつながる。しかし現在は、原稿を読み上げる際、口や表情があわせて動く仕組みとなっており、読み上げる原稿は生身の人間が作成しており人工知能は一切関与していない。...
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「バーチャル」キャスターは2人おり、一人は中国語、もう一人は英語を話す。新華社の携帯アプリやYoutubeの新華社通信ページでニュースを読み上げている。バーチャルキャスターは、1日24時間働くことが可能で、最新ニュースをタイムリーに伝えることができる上、人件費削減にもつながる。しかし現在は、原稿を読み上げる際、口や表情があわせて動く仕組みとなっており、読み上げる原稿は生身の人間が作成しており人工知能は一切関与していない。
このようなバーチャルキャスターのコンセプトは新しいものではない。 例えば、2000年にイギリスで開発されたニュースキャスター「Ananova」。2004年にフランスのオレンジ社が買収するまで、ニュースを読み上げていた。また日本でも、アンドロイドアナウンサーとして、アオイエリカが今年4月に日本テレビに入社したと話題になった。ただし、現在彼女は主にショッピングセンターの受付係または接客係を担当しているという。
ジャーナリズムの世界も他の職種と同様に、ロボット工学や人工知能でそのあり方に変革がもたらされようとしている。しかし、取材やより複雑な問題についてはまだ司会をするところまでは至っていない。そもそも、視聴者は、情報の中立性を望んでいるものの、最低限の人間味も求めているのである。
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