11日の「独身の日」、電子商取引最大手アリババ・グループ・ホールディングスの24時間セールの売上高は2,135億元(約3兆5,000億円、307億ドル)に達し、過去最高となった。但し、対前年比の伸び率は27%と昨年の39%から鈍化し、過去最低を記録した。
中国他世界の買い物客らが、夜明け前からアイフォンや家具などの話題の商品を購入しようと殺到し、アリババの売上高は、24時間セールが開始してから1分25秒で約10億ドル(約1,140億円)、およそ1時間で約100億ドル(約1兆1,400億円)に達した。そして16時間以内に、これまでの最高だった昨年の1,680億元(約2兆7,500億円)の記録を塗り替えている。同社は本セールで200カ国超の18万ブランドの商品を販売し、終了直前までに10億箱を超える荷物を出荷した。...
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中国他世界の買い物客らが、夜明け前からアイフォンや家具などの話題の商品を購入しようと殺到し、アリババの売上高は、24時間セールが開始してから1分25秒で約10億ドル(約1,140億円)、およそ1時間で約100億ドル(約1兆1,400億円)に達した。そして16時間以内に、これまでの最高だった昨年の1,680億元(約2兆7,500億円)の記録を塗り替えている。同社は本セールで200カ国超の18万ブランドの商品を販売し、終了直前までに10億箱を超える荷物を出荷した。
しかし、金額では過去最高を記録したものの、対前年比の伸び率は昨年の39%から27%に低下して、アナリストらの事前予測の最も低い水準となり、10年行われてきた本イベントで最低となった。
アリババの蔡崇信副会長は記者団に対し、11日は小型の化粧品などの売れ行きが好調だった一方で、住宅市場の冷え込みに伴い、高額商品となる大型家電などの耐久財の売り上げが伸びなかったと説明している。
米国との貿易摩擦の激化により、アリババは今後の売上高について、以前より悲観的な見方をしている。同社は今月、年間売上高が従来予測より4~6%低い水準になるとの見通しを明らかにした。同社の株価は昨年ほぼ2倍に上昇したが、今年は16%下落した。
中国のネットショッピングは、北京や上海など東部の大都市で成長が鈍化しており、アリババは、前四半期の新規ユーザーのおよそ75%は、中小都市や地方の加入者であると説明している。
11月11日の「独身の日」は、元々バレンタインデーに対抗し、パートナーのいない学生らが「1」が連なる日に独身であることを祝おうと始めたが、現在中国では1カ月に及ぶネットショッピングの祭典のピーク日で、ネットによる売り上げが1年で最も多い。当日のセールは、今や米国の感謝祭(11月第4木曜)翌日の「ブラックフライデー」と翌月曜の「サイバーマンデー」の合計の売り上げを上回る世界最大のイベントとなっている。
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