【Globali】
ヨルダンは、イスラエルとの2国間平和条約規定どおり、2属領の返還を要求(2018/10/22)
10月21日、ヨルダン王のアブダラ2世は、イスラエルに対して、来年の平和条約更新時にイスラエルとの国境のヨルダン2属領の貸与を延長することを拒否すると表明した。
1994年に調印されたヨルダンとイスラエル間の平和条約では、ヨルダンとイスラエルの国境にあるヨルダン属領の2地区バクラ/ナハライム地区とアル・ガムル/ゾファル地区は、25年間、無償でイスラエルの農民に貸与されることが規定されている。1年後にその期限を迎える今、アブダラ王は、2属領の貸与の延長はないと宣言したことになる。
異例のことであるが、王はツイッターを通じて、来年末の2属領返還をイスラエルに当然のこととして要求することと、今後ともヨルダンとヨルダン人民に関わることは王自らの意思で決定をくだしていきたいと表明した。...
全部読む
1994年に調印されたヨルダンとイスラエル間の平和条約では、ヨルダンとイスラエルの国境にあるヨルダン属領の2地区バクラ/ナハライム地区とアル・ガムル/ゾファル地区は、25年間、無償でイスラエルの農民に貸与されることが規定されている。1年後にその期限を迎える今、アブダラ王は、2属領の貸与の延長はないと宣言したことになる。
異例のことであるが、王はツイッターを通じて、来年末の2属領返還をイスラエルに当然のこととして要求することと、今後ともヨルダンとヨルダン人民に関わることは王自らの意思で決定をくだしていきたいと表明した。
イスラエル側の分析によると、ヨルダン内部の政治体制の転換が背景にあったものと捉えている。 約80人のヨルダン国民議会の議員が、ヨルダンの国家としての尊厳と主権に関わるとして2属領のイスラエルに対する25年にわたる貸与を終了し、返還を要求している。ヨルダン国内の専門家や市民団体も数か月前からこの件を取り上げて政府に返還を訴えてきている。
王としても、これまでの親イスラエルに映っていた立場から一転して、イスラエルに、エルサレムを首都とするなど、イスラエルとパレスチナを2つの国にするパレスチナ問題の将来構想に反する最近のイスラエルの暴挙に反省を促すために、同国に厳しい立場を取り始めたものと見られている。
閉じる
その他の最新記事