総務省が敬老の日の9月17日、我が国の高齢者の総人口に占める割合について発表した。
それによると、65歳以上は3,557万人で、総人口に占める割合(高齢化率)は28.1%と世界最高を更新中である。
国連の2018年調査結果も合わせると、2位イタリア:23.3%(1,382万人)、3位ポルトガル:21.9%(225万人)、4位ドイツ:21.7%(1,783万人)、5位フィンランド:21.6%(120万人)と、日本が頭一つ飛び出ていることが判る。...
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総務省が敬老の日の9月17日、我が国の高齢者の総人口に占める割合について発表した。
それによると、65歳以上は3,557万人で、総人口に占める割合(高齢化率)は28.1%と世界最高を更新中である。
国連の2018年調査結果も合わせると、2位イタリア:23.3%(1,382万人)、3位ポルトガル:21.9%(225万人)、4位ドイツ:21.7%(1,783万人)、5位フィンランド:21.6%(120万人)と、日本が頭一つ飛び出ていることが判る。
国連や世界保健機構(WHO)は以下のように定義している。
・高齢化社会:65歳以上が総人口の7%超、
・高齢社会: 同 14%超、
・超高齢社会: 同 21%超。
従って、この定義でいけば、我が国は現在“超高齢社会”の中でも断トツである。
そして、厚生労働省のデータによると、高齢化のスピードの国際比較でも、以下のとおり、日本が断トツである。
・日本:①老齢人口7%到達年 1970年、②同14%到達年 1994年、③所要年数 24年、
・ドイツ:①同1932年、②同1972年、③同40年、
・英国:①同1929年、②同1975年、③同46年、
・イタリア:①同1927年、②同1988年、③同61年、
・スウェーデン:①同1887年、②同1972年、③同85年、
・フランス:①同1864年、②同1990年、③同126年。
専門家の分析によると、日本が他先進国に比し、以下の社会保障制度が充実しているために平均寿命が延び、世界最速で世界一の高齢社会につながったものと考えられる。
・医療制度、年金等生活保障制度、学校教育(健康への知識・関心度向上)
従って、高齢者にとって最も住みやすい国と評価の高い日本について、先進国の多くはその社会保障制度等について関心を持ってみている。
一方、世界銀行のデータによると、高齢化率がまださほど高くはなくとも、総人口の多さから、下記の国々の高齢者の絶対数が世界トップ・レベルとなっている。
(1) 中国:1億5,052万人(人口比10.9%)
(2) インド:8,209万人(同6.1%)
(3) 米国:5,166万人(同15.8%)
(4) 日本:3,557万人(同28.1%)
(5) ブラジル:1,832万人(同8.6%)
そこで、新興国と呼ばれる国々にとって、日本の社会保障制度はすぐに真似できないとしても、世界に誇る日本のもう一つの記録である、65歳以上の高齢者の就業率23.0%(就業者数786万人で、労働力人口の11.8%)を参考にして、高齢者の活躍の場の提供であり、また、高齢者を対象にしたビジネス展開について重点対策として検討している。
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