スペインの外務大臣によると、米トランプ大統領が以前、ヨーロッパの難民危機対策として、サハラ砂漠に壁を建設することを提案していたという。スペインにはアフリカから地中海を渡り難民が流入しており、2018年に入ってからも3万人超が入国してきている。しかしサハラ砂漠にスペインの領土はなく、諸外国の合意のもとに建設しなければならない。
9月20日付米国
『USAトゥデイ』は「スペイン外相:トランプが難民阻止目的でサハラへの壁建設をスペインに提案」との見出しで以下のように報道している。
今週スペインのジョセップ・ボレル外相が、米トランプ大統領が難民を阻止するためにサハラ砂漠に壁を作るようスペインに提案していたことを明かした。地元メディアの映像では、マドリッドで火曜開かれた昼食シンポジウムで、外相が、スペインの移民問題について話す中でトランプ氏の発言を披露、「港湾閉鎖では解決しないし、トランプ大統領が提案したような壁建設でも問題は解決しない。...
全部読む
9月20日付米国
『USAトゥデイ』は「スペイン外相:トランプが難民阻止目的でサハラへの壁建設をスペインに提案」との見出しで以下のように報道している。
今週スペインのジョセップ・ボレル外相が、米トランプ大統領が難民を阻止するためにサハラ砂漠に壁を作るようスペインに提案していたことを明かした。地元メディアの映像では、マドリッドで火曜開かれた昼食シンポジウムで、外相が、スペインの移民問題について話す中でトランプ氏の発言を披露、「港湾閉鎖では解決しないし、トランプ大統領が提案したような壁建設でも問題は解決しない。サハラの大きさを知っているか?」と述べている。スペイン政府がトランプ氏のこの提案の具体性に疑念を示すと同氏は、「サハラの国境はメキシコより小さいだいろう。」と返したという。スペイン高官は実際にはサハラの方が大きく、アフリカ大陸をまたがる3千マイルに及び、メキシコとアメリカの国境より1千マイル長いことを説明したという。
外相はこれがいつの発言かは言及しなかったが、外交筋によると、今年6月王室がホワイトハウスを訪問した際の可能性が濃厚であるという。その後の会議で外相は、「ヨーロッパ社会は、特にイスラム教徒の場合、一定以上の移民の受け入れ態勢がない」と述べている。
米国と違いスペインの問題として、アフリカ大陸と地中海を挟み陸続きでなく、アフリカ諸国と物理的に国境を接していない(北アフリカの2か所の飛び領土を除く)。そのため多くの他国内に建設しなければならないことになる。
アフリカからは、地中海を渡りスペインに難民が流入しており、2018年33,600以上が入国、内43%は、海からの流入である。
同日付米国『ABCニュース』は以下のように報道している。
スペイン外相によると、トランプ大統領が今夏、スペインに対し欧州の移民危機の解決策として、アフリカのサハラ砂漠を横断する壁建設を促していた。ホワイトハウスは当件に関しノーコメント。
スペインは北アフリカに2か所の小さな飛地領(ヨーロッパをめざす移民が押し寄せる)セウタとメリリャを持つが、サハラ砂漠に領土はない。
閉じる