7月27日付米
『ロイター通信』:「プーチン大統領、トランプ大統領に“モスクワに招待する”旨伝えたと披露」
BRICS新興国首脳会議出席のため南アフリカ訪問中のウラジーミル・プーチン大統領は7月27日、先週ヘルシンキ(フィンランド)で米ロ首脳会談を持った際、ドナルド・トランプ大統領をモスクワに招待すると話した旨公表した。
同首脳会談後、米国内では、トランプ大統領が2016年米大統領選へのロシア不当介入問題について責任追及をしなかったり、米国情報局の情報よりプーチン大統領の言葉を信用すると言ったりと、弱腰とみられる対応に非難の声が上がった。...
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7月27日付米
『ロイター通信』:「プーチン大統領、トランプ大統領に“モスクワに招待する”旨伝えたと披露」
BRICS新興国首脳会議出席のため南アフリカ訪問中のウラジーミル・プーチン大統領は7月27日、先週ヘルシンキ(フィンランド)で米ロ首脳会談を持った際、ドナルド・トランプ大統領をモスクワに招待すると話した旨公表した。
同首脳会談後、米国内では、トランプ大統領が2016年米大統領選へのロシア不当介入問題について責任追及をしなかったり、米国情報局の情報よりプーチン大統領の言葉を信用すると言ったりと、弱腰とみられる対応に非難の声が上がった。そこで、両国外交関係者とも、次の米ロ首脳会談の日程案協議の話から後退している。
しかし、プーチン大統領は、トランプ大統領の発言を良く理解しており、引き続いて首脳会談を持ちたいとの同大統領の意向にも賛成しているとし、次回の首脳会談について、場合によってモスクワでの開催について進言したと披露した。
また同大統領は、それぞれの国の事情があるにせよ、国際社会にとっては米ロ関係が改善する方が安心できるとみていると付言した。
更に同大統領は、「新戦略兵器削減条約(START、注1後記)」が2021年に失効することから、本件の取扱いについてもヘルシンキで協議したとも語っている。
なお、トランプ大統領は実業家時代の2013年、モスクワで開催された「ミス・ユニバース世界大会(注2後記)」代表として訪ロしている。
7月28日付ロシア『イタル・タス通信』:「プーチン大統領、モスクワでもワシントンでもどちらでもトランプ大統領と会談する“腹積もり”だと表明」
プーチン大統領は7月27日に当通信のインタビューに答えて、トランプ大統領と次の会談を持つのは、ワシントンでもモスクワでもどちらでも構わないと語った。
同大統領は、トランプ大統領が自身をワシントンに招待すると発言しているが、自身もトランプ大統領をモスクワに招待したいとも述べたと付言した。
同大統領は更に、双方とも引き続き首脳会談を持つ意向について同意しており、もしそれぞれの国を訪問することが、政治的な背景等で難しいというなら、例えば主要20ヵ国首脳会議などの国際会議の機会を捉えて会談する考えもあると述べている。
(注1)START:2011年2月に米ロ間で締結され、発効した核兵器の軍縮条約(オバマ大統領とメドベーチェフ大統領が署名)。2009年12月に、次の条約を締結することなく失効した「第一次戦略兵器削減条約(START I、1991年にブッシュ大統領とソ連/ゴルバチョフ大統領が署名)」に続くもの。
(注2)ミス・ユニバース世界大会:1952年から続く、世界の各国代表が参加して世界一の栄冠を競い合う美の祭典。日本代表は、1959年にMiss児島明子、2007年にMiss森理世が優勝。トランプ氏は、主催者のミス・ユニバース機構の元代表。
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