7月26日付米
『AP通信』:「ライアン下院議長、ローゼンスタイン司法省副長官を罷免する活動を即刻止めるよう主張」
ポール・ライアン下院議長は7月26日、一部の下院共和党議員が推し進めているロッド・ローゼンスタイン司法省副長官を罷免する活動について、即刻中止して、司法省との対立を緩和するべきだと主張した。
同議長は、米大統領選に関わるトランプ政権・ロシア関与の捜査を指揮する同副長官について、米国憲法で謳われている、罷免の理由となる“重罪や不品行”に当るとは言えないと表明した。...
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7月26日付米
『AP通信』:「ライアン下院議長、ローゼンスタイン司法省副長官を罷免する活動を即刻止めるよう主張」
ポール・ライアン下院議長は7月26日、一部の下院共和党議員が推し進めているロッド・ローゼンスタイン司法省副長官を罷免する活動について、即刻中止して、司法省との対立を緩和するべきだと主張した。
同議長は、米大統領選に関わるトランプ政権・ロシア関与の捜査を指揮する同副長官について、米国憲法で謳われている、罷免の理由となる“重罪や不品行”に当るとは言えないと表明した。
同議長発言の前日、11人の下院共和党議員グループが、同副長官を罷免する提案を議会に提出していた。
同グループを率いるマーク・メドウズ議員(ノースカロライナ州選出)は、下院自由連盟会長を務めているが、ドナルド・トランプ大統領としばしば連絡を取り合っている。
そして同大統領は、米大統領選ロシア介入容疑を捜査するロバート・マラー特別検察官に対して、トランプ政権に対する“魔女狩り行為”だとして、何度も非難する発言をしてきている。
同特別検察官はこれまで、32人の個人と3企業を起訴しているが、そこには4人のトランプ選挙運動顧問と12人のロシア諜報部員が含まれている。
なお、メドウズ議員は、ライアン下院議長の反対声明を受けて、同提案について無理に採決を求めることはしないと表明した。
同議員グループは、特別検察官による大統領選ロシア介入疑惑の捜査や、連邦捜査局(FBI)によるヒラリー・クリントン元国務長官のメール問題捜査状況について、司法省側は、下院情報委員会が求める肝心な情報の開示に十分応えていないとして、長い間責任追及をしてきている。
本件に関してはこれ以上の動きがないまま、議会は7月26日に閉会した。再開は5週間後である。
一方、同日付ロシア『スプートニク・インターナショナル』オンラインニュース:「セッションズ米司法長官、米下院から罷免要求が出されているローゼンスタイン副長官を擁護」
ジェフ・セッションズ米司法長官は7月26日、米下院共和党議員グループから罷免を要求が出されたローゼンスタイン副長官について、その仕事振りを高く評価しているとして、罷免要求を却下するコメントを出した。
このコメントを受けて、ライアン米下院議長も同調する旨表明している。
なお、同副長官含めて、閣僚や省高官を罷免するためには、下院で過半数、かつ、上院で3分の2以上の賛成票が必要である。
一方、トランプ大統領は、マラー特別検察官が捜査に着手してから1年以上も経つのに、トランプ選挙運動本部とロシア側との共謀についての証拠が一切出てきていないとして、同捜査は“魔女狩り”だとして非難してきている。
また、ロシア政府も、大統領選ロシア介入容疑について“全く不合理な”話だと一蹴している。
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