詳細な合意の内容は次のとおりである。
１．米国とEUは、両者間のいっそうの自由な貿易を促進するため、作業グループを立ち上げる。...

詳細な合意の内容は次のとおりである。
１．米国とEUは、両者間のいっそうの自由な貿易を促進するため、作業グループを立ち上げる。
２．両者間の貿易については、最終目標としては、関税０％をめざし、自動車産業を除いては企業に政府補助金を供与しない。
３．（作業グループのスタディ期間中の）しばらくの間、米国への輸入ヨーロッパ車に対する25%の関税は猶予する。
４．鉄鋼とアルミニウムの輸入関税に関しては、両者間でこれらの貿易不均衡の対策をスタディして解決の道を探ることにするが、当面は米国の輸入関税と、それに対抗するEUの報復措置はそのまま実行される。
５．EUは、米国から天然ガスと大豆の輸入を増やし、両者間の貿易不均衡に努める。
６．米国とEUは、世界貿易機構（WTO）の改革に努力する。

EUとしてはこの会談で、鉄鋼とアルミニウムの米国輸入関税に関しては、従来の米国主張がとおりとなったが、ヨーロッパからの米国への輸入車の関税に関してしばらく猶予されることになったので、一応の成果であった。

今後の米国、EU、両者間の自由貿易推進のための作業グループのスタディ結果が待たれるところである。