昨日7月22日付けのサンデイ・テレグラフ紙によると、英国の新しいEU離脱担当大臣、ドミニック・ラーブ氏は、EU離脱に伴うEUへの違約金の支払い金額決定は、英国とEU間の通商協議の合意が前提条件になると述べた。
新しいEU離脱担当大臣、ドミニック・ラーブ氏は反EU派として知られている。テレサ・メイ首相とEU離脱の方針について意見の対立があったデイビッド・デービス前EU離脱担当大臣が辞職後、7月9日に同役職を引き継いだ。
ラーブ新担当大臣によると、EU離脱の手順に関する50条(リスボン条約、EU離脱に関する取り決め)には、離脱する国とUE側の両者の提示条件を満たすことが必要条件と明記されているので、今後EU離脱後の英国とEU間の通商条件を詳細に協議していきたいと述べた。...
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新しいEU離脱担当大臣、ドミニック・ラーブ氏は反EU派として知られている。テレサ・メイ首相とEU離脱の方針について意見の対立があったデイビッド・デービス前EU離脱担当大臣が辞職後、7月9日に同役職を引き継いだ。
ラーブ新担当大臣によると、EU離脱の手順に関する50条(リスボン条約、EU離脱に関する取り決め)には、離脱する国とUE側の両者の提示条件を満たすことが必要条件と明記されているので、今後EU離脱後の英国とEU間の通商条件を詳細に協議していきたいと述べた。これまでは、EU離脱に伴うEUへの違約金額に協議が偏っていたと指摘している。
なお、昨年12月、メイ首相はEU離脱に関する違約金として、350-440億ポンド(=約5.11-6.42兆円)の金額を閣議で承認している。金額の幅は通商交渉の内容で変わるとしている。
いずれにせよ、英国は来年2019年3月末には、EU離脱を実現しなければならない。そのため、スケジュールとしては、本年10月末には英国、EU両者間で離脱条件、すなわち離脱後の通商条件および違約金などに関する協議を終了し、合意書の署名にかこつける必要がある。その後、欧州議会および英国議会でのEU離脱法案の批准の手続きが予定されている。
今後、10月末まで3ヶ月余りと、日程が非常に短い中、英国とEU間でEU離脱条件をどこまで両社の満足できるものにできるか、これからますます興味のあるところである。
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