ホワイト・ヘルメットは、正式にはシリア民間防衛隊の名で知られ、アサド政権軍が反体制派支配地域で行った空爆で何千人もの命を救ったとして欧米から広く称賛されている。白いヘルメットがトレードマークのこのボランティアグループは、中立の立場だと主張するが、シリアのバッシャール・アル・アサド大統領とロシアを含む同盟国は、イスラム主義勢力に抗議する西側主導のプロパガンダとして民間防衛隊を否定している。
ヨルダン政府関係者は、イスラエルが占領していたゴラン高原からヨルダンに、422人が避難したと発表した、避難民はヨルダンの「閉鎖された」場所に収容され、3カ月以内に英国、ドイツ、カナダに移送すると同筋は付け加えた。...
全部読む
ホワイト・ヘルメットは、正式にはシリア民間防衛隊の名で知られ、アサド政権軍が反体制派支配地域で行った空爆で何千人もの命を救ったとして欧米から広く称賛されている。白いヘルメットがトレードマークのこのボランティアグループは、中立の立場だと主張するが、シリアのバッシャール・アル・アサド大統領とロシアを含む同盟国は、イスラム主義勢力に抗議する西側主導のプロパガンダとして民間防衛隊を否定している。
ヨルダン政府関係者は、イスラエルが占領していたゴラン高原からヨルダンに、422人が避難したと発表した、避難民はヨルダンの「閉鎖された」場所に収容され、3カ月以内に英国、ドイツ、カナダに移送すると同筋は付け加えた。別の情報筋によれば、当初は800人を避難させる計画であったが、政府の検問とイスラム国支配地域拡大により422人にとどまった。
ネタニヤフ首相は、トランプ大統領、カナダのジャスティン・トルドー首相などが最近、ホワイト・ヘルメット救助に協力を求めていることを明らかにした。「人命を救ったこれらの人々の命が今危険にさらされている。よって、重要な人道的措置としてイスラエルを経由して他国に避難することを認めた。」と述べた。トランプ大統領は昨日の一連のツイッター投稿のなかで協力を要請したことには触れなかったが、英国は英国をはじめとする他同盟国は要請をしたと述べている。ジェレミー・ハント英外務次官は「英国と同盟国がホワイト・ヘルメットとその家族の避難に成功したという素晴らしいニュース・・・私たちの要請にすぐに対応したイスラエルとヨルダンに感謝する」とツイートした。
ドイツの週刊誌「ビルド」は、ゴラン経由でシリア人を輸送するために使用されたバスの経路と避難のニュースを最初に報じ、50人がトイツの亡命許可を受ける予定だと述べた。「人類愛により、勇敢な救助隊は今、保護と避難の元に置かれるべきであり、ドイツが一部を保護する。」とのハイコ・マアスドイツ外務大臣の言葉を引用している。内務省広報担当者は、ドイツは8人のホワイト・ヘルメット救助隊員とその家族を受け入れると発表した。それが50人に相当するかどうかは明らかにはなっていない。
カナダ外務省は声明で、ホワイト・ヘルメットは「アサド政権とその支持者たちが犯した悪質な残虐行為を目の当たりにしている。これらの勇敢で私心のない人々への道徳的責任を感じる。」と述べた。
オランダのロシア大使館は「欧米による悪名高いオワイト・ヘルメットの強制的避難後は、シリア国内でいわゆる化学兵器による空爆は確実に減るだろう」とツイートし、ホワイト・ヘルメットの避難を歓迎した。シリアとその同盟国は、反政府勢力とその支持者は政府を陥れるために化学兵器による攻撃を行っていると非難している。欧米は、シリアが不法化学兵器で反政府勢力を攻撃していると非難している。
現在、ホワイト・ヘルメットのボランティアがダルアー市とクネイトラ市にどの程度残留しているかは不明である。しかし、匿名で取材に応じたダルアー市の隊員は、避難する選択肢があるにもかかわらず、留まることを決めたと言う。「ここは私たちの国であり、我々は安全にここに住む権利がある。我々は第一に、軍事的な組織や政権が主張するテロリストではなく、人道的な組織である。」とAFP通信に語ったが、留まる者は少数派だと付け加えた。
ホワイト・ヘルメットは、シリアでの7年にわたる紛争のなかで、瓦礫の下に閉じ込められたり戦いに巻き込まれたりした何千人もの民間人の救助を行ってきた。しかし紛争3年目頃の2013年の結成以来、250名以上のボランティアが殺害されている。ホワイト・ヘルメットのモットー「人を一人救うことは人類を救うことである」はコーランの一節から引用しているが、宗教に関係なくすべての負傷者を救助しているという。
一部のメンバーは、トルコを含む海外で訓練を受け、帰国後他メンバーに捜索救助技術を教えている。ホワイト・ヘルメットは、英国、ドイツ、米国を含む多くの政府からの資金援助を受けているが、トレードマークのヘルメットなどの備品を購入するため個人的な寄付も受け付けている。
閉じる