トランプ米大統領は12~15日、英国を訪問する。これに先立ち在英米大使館は10日、英国に滞在する米国人に対し、大統領の訪英中は目立たないように行動するよう、異例の警告を発出した。
トランプ大統領は英国訪問中、ウィンザー城でのエリザベス女王との面会や、メイ首相との会談などを予定している。大統領の訪問については、英国内各地でデモが予定されており、一部の参加者が暴徒化する懸念も伝えられている。
英国人は米国を最も緊密な同盟国と見なしているものの、トランプ大統領を無礼で、激しやすく、様々な問題に関して価値観が違うと考える人も多い。移民の処遇や反イスラム的な言動などが人種・性差別的だと問題視されており、その怒りを買っている。...
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トランプ大統領は英国訪問中、ウィンザー城でのエリザベス女王との面会や、メイ首相との会談などを予定している。大統領の訪問については、英国内各地でデモが予定されており、一部の参加者が暴徒化する懸念も伝えられている。
英国人は米国を最も緊密な同盟国と見なしているものの、トランプ大統領を無礼で、激しやすく、様々な問題に関して価値観が違うと考える人も多い。移民の処遇や反イスラム的な言動などが人種・性差別的だと問題視されており、その怒りを買っている。
こうした中、在英米大使館は、英国に滞在する米国人に対し、ウェブサイト上に警告のメッセージを掲載し、大統領の訪英中は、周囲の状況に注意を払い、暴徒化する恐れのある大規模な集会に思いがけず近づいてしまった場合には、警戒して目立たないよう慎重に行動するよう呼びかけた。
トランプ大統領は、ブリュッセルで行われる北大西洋条約機構(NATO)の首脳会議後、12日に英国入りし、15日に米ロ首脳会談のためにヘルシンキに向かう。英国訪問の間には、首都ロンドンの他、ブリストル、ニューカッスル、リーズ、ケンブリッジ、カーディフなどの各都市で抗議活動が行われる見込みだ。
ロンドンでは13日、市内中心部で今回の訪問中最大規模のデモが予定されており、数万人が「ストップ・トランプ」の行進に参加するという。カーン市長が飛行を許可したオレンジ色の巨大バルーン「トランプ・ベビー」が国会議事堂の上空に現れる。トランプ大統領は、こうした抗議活動を避けようとしているのか、今回の訪問の場所は郊外が多い。
12日夜、メイ首相との晩餐会が行われるが、会場となるオックスフォード近郊のブレナム宮殿の近辺でも小規模なデモが行われる他、トランプ大統領とメラニア夫人が12日に宿泊するロンドン北部リージェント・パークの米大使公邸周辺にもデモ隊が集まる計画がある。13日には、大統領がメイ首相とワーキング・ランチを取る予定の、英首相の郊外の別荘チェッカーズの近くでも抗議活動が予定されている。
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