6月21日は、米コロムビア・レコードが1948年に世界で初のLP(長時間演奏)レコードを発売してから70年となる記念日だった。英国では70周年を記念し、英音楽メディア販売大手HMVと米レコードレーベルのソニー・クラシカルが、初のLPの復刻版500枚を音楽ファンに無料で配布した。ロイター通信などのメディアが報じている。
復刻版LPのオリジナル盤は、1948年に米国で発売された、バイオリニストのナタン・ミルシテインとニューヨーク・フィルハーモニックの演奏によるメンデルスゾーンのバイオリン協奏曲ホ短調で、世界初のバイナル(ビニール盤)のアナログ・レコードだった。
毎分33と3分の1回転で、長い曲の録音が可能となったLPレコードの登場により、音楽の楽しみ方は大きく変化した。復刻版の1枚がその25万枚の収蔵品のコレクションに寄贈された大英図書館の学芸員アンディ・リネハン氏は、「LPレコードの出現は、音楽の録音とリスナーにとって大きな進歩だった。...
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復刻版LPのオリジナル盤は、1948年に米国で発売された、バイオリニストのナタン・ミルシテインとニューヨーク・フィルハーモニックの演奏によるメンデルスゾーンのバイオリン協奏曲ホ短調で、世界初のバイナル(ビニール盤)のアナログ・レコードだった。
毎分33と3分の1回転で、長い曲の録音が可能となったLPレコードの登場により、音楽の楽しみ方は大きく変化した。復刻版の1枚がその25万枚の収蔵品のコレクションに寄贈された大英図書館の学芸員アンディ・リネハン氏は、「LPレコードの出現は、音楽の録音とリスナーにとって大きな進歩だった。それ以前は片面に3分ほどしか録音できなかったが、溝の幅を狭くして回転数を遅くすることにより、20分までの録音が可能となり、片面にクラシック1曲全体を収めたり、1枚のレコードに多くの歌を一緒に録音したりすることができるようになった。」と当時の革命的な変化を解説している。
レコードは最近再びブームとなっている。HMVの宣伝イベントマネージャーのサイモン・ウィンター氏は、「当社のレコード店は、これまで以上に多くのバイナルを仕入れている。」と述べた。英国内ではまだアルバム売上げ全体の7%に過ぎないが、あらゆる年代の音楽ファンの心をとらえており、英国レコード産業協会(BPI)によると、LPの国内販売枚数は、2007年の20万5,292枚から昨年の410万枚にまで増加しているという。
BPIの広報部門責任者のジェンナーロ・カスタルド氏は、ブームの背景について、「バイナルは実用品というより芸術品として見られており、人気がある。」「人々はレコードの購入に伴う儀式的な行為全体が好きで、家庭でそれをかけて楽しむ。音質はずっと温かく豊かで、人々はその良さを味わっている。」と説明した。
レコードで最も売れ続けている音楽ジャンルはロックだ。昨年英国で販売枚数が最も多かったのは、エド・シーランの「ディバイド(÷)」だった。エミー・ワインハウスの「バック・トゥ・ブラック」、フリートウッド・マックの「噂(ルーマーズ)」などもトップ10入りしている。
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