25%の関税対象となるのは、鉄鋼・アルミの他、オートバイ、オレンジジュース、バーボン、ピーナッツバター、モーターボート、タバコ、デニムなどのアメリカ製品で、22日より発効する。ヨーロッパの鉄鋼およびアルミニウム輸出に対する米国の関税への報復措置である。
EUの貿易担当官セシリア・マルムストロム氏は、「我々はこれを望んでいたわけではない。EUに鉄鋼やアルミニウム関税を課すという米国の一方的で不当な決定により、我々には他の選択肢がなかった。...
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25%の関税対象となるのは、鉄鋼・アルミの他、オートバイ、オレンジジュース、バーボン、ピーナッツバター、モーターボート、タバコ、デニムなどのアメリカ製品で、22日より発効する。ヨーロッパの鉄鋼およびアルミニウム輸出に対する米国の関税への報復措置である。
EUの貿易担当官セシリア・マルムストロム氏は、「我々はこれを望んでいたわけではない。EUに鉄鋼やアルミニウム関税を課すという米国の一方的で不当な決定により、我々には他の選択肢がなかった。」と述べた。しかし米国が関税引上げを撤廃すればEUもそれに応じるとした。
またEUは貿易紛争が継続する、または世界貿易機関(WTO)がこれを解決できない場合、最終的には年間約37億ユーロ相当の米国輸出品への関税第2弾を視野に入れるとしている。その場合、米国製日焼け用ベッド、ペーパータオル、コーデュロイ製ずぼん、磁器食器など約160製品が関税の対象になる。
米国は国家の安全保障を理由に、5~6月にかけてEU、カナダ、メキシコから輸入する鉄鋼とアルミニウムに関税課税を開始した。
カナダとメキシコは、すでに米国に対する報復関税をそれぞれ発表している。6月の初めに、メキシコは米国産豚肉、リンゴ、ジャガイモ、バーボン、そして様々な種類のチーズに30億ドル相当の関税を課した。カナダは7月1日より約130億ドル相当の米国製品に対し最大25%の関税が発効すると発表している。
8~9日にカナダで行われたG7サミットで、トランプ大統領が関税引き下げ宣言を承認せず、世界との溝はますます深まっている。EUの動きは、米国の保護主義に対して他国が報復を行う、米国対世界という貿易戦争に拍車をかけることになる。
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