シンガポールで12日に行われた史上初の米朝首脳会談の結果、トランプ米大統領が、金正恩朝鮮労働党委員長と朝鮮半島の非核化に向けて合意したことを受けて、ノルウェーの2名の国会議員が13日、トランプ氏をノーベル平和賞の候補に推薦した。
ノルウェーの与党の一角を占め、厳格な移民制限を主張する右派政党の進歩党に所属する2名の国会議員が、トランプ大統領について、「南北間の軍縮、和平に向けて大きく重要な一歩を踏み出した」として、選考主体のノーベル賞委員会に推薦状を送付した。同国の国営放送ノルウェー放送協会(NRK)や通信社NTBが報じている。
推薦状を送付したアムンゼン議員は、「今行われていることは歴史的だ。」として、「将来の世界平和を確実にするプロセスが進行中だ。...
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ノルウェーの与党の一角を占め、厳格な移民制限を主張する右派政党の進歩党に所属する2名の国会議員が、トランプ大統領について、「南北間の軍縮、和平に向けて大きく重要な一歩を踏み出した」として、選考主体のノーベル賞委員会に推薦状を送付した。同国の国営放送ノルウェー放送協会(NRK)や通信社NTBが報じている。
推薦状を送付したアムンゼン議員は、「今行われていることは歴史的だ。」として、「将来の世界平和を確実にするプロセスが進行中だ。それはもろいプロセスだが、我々は勿論、このプロセスが良い結果を生むように、自分たちができることをやらねばならない。」と述べた。
ノーベル賞の候補者の選定や賞の授与はスウェーデンで行われるが、平和賞だけは他の賞と異なりノルウェーで行われる。各国に推薦依頼状が送られ、推薦された候補者から受賞者が選ばれるが、推薦状はオスロのノーベル賞委員会に毎年1月31日までに送付しなければならない。従って、今年の受付は既に終了しており、今回のトランプ大統領の推薦は、来年の選考の対象となる。
トランプ大統領については、米国の18名の共和党国会議員グループもまた、朝鮮半島の非核化を目指して尽力しているとして、今年の5月、2019年の平和賞受賞に向けて、ノーベル賞委員会に推薦状を送った。
ノーベル平和賞は、世界中の政治家や学者、研究者などの個人や国際団体が受賞している。昨年は、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)が受賞した。日本人では1974年に佐藤栄作首相が、非核三原則の制定などにより受賞している。
オスロのノーベル賞委員会は、毎年数百通の推薦状を受け付ける。過去の候補者には、ロシアのプーチン大統領、キューバのフィデル・カストロ議長などもいた。委員会は誰が候補者になったかについては公式にコメントせず、それを50年間明かさない方針としている。同委員会によれば、330の個人・団体が、今年の平和賞の候補になっているという。
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