地球規模の政策課題に関する研究と分析を行うランド研究所から委託された論文は、ドローン、人工衛星、その他のセンサーの普及に伴い、AIが人類に重大な結果をもたらす核戦争につながる可能性があることを提示している。
核安全保障専門家であり論文の共著者でもあるRAND政策研究者のエドワード・ガイスト氏は、「AIは自らの生き残りのために、世界の安定を損ない、致命的な戦争を起こしやすくして人間を殺す必要はない。...
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地球規模の政策課題に関する研究と分析を行うランド研究所から委託された論文は、ドローン、人工衛星、その他のセンサーの普及に伴い、AIが人類に重大な結果をもたらす核戦争につながる可能性があることを提示している。
核安全保障専門家であり論文の共著者でもあるRAND政策研究者のエドワード・ガイスト氏は、「AIは自らの生き残りのために、世界の安定を損ない、致命的な戦争を起こしやすくして人間を殺す必要はない。AIの機能は、人間に躊躇すれば失うと思わせ、人間をより性急にさせる。人間がいわば自らを制御できていたとしても、AIは戦争をより起こりやすくしてしまう。」と述べた。
研究は、核問題、政府部門、AI研究、国家安全保障政策の専門家らから収集したデータに基づいている。専門家は、政治的、技術的、社会的、人口動向の影響を考慮し、安全保障の将来的な構想を描いた。AIを用いて、大陸間弾道ミサイルを追跡したり、相手の攻撃で破壊される前に核弾頭を発射したり、相手の核兵器が発射されないうちに報復攻撃を展開したりするアルゴリズムが想定された。
「一部の専門家は、AIへの依存度の高まりは、新しいタイプの致命的なミスを招くのではないかと恐れている。」と論文共著者でRAND技術者であるアンドリュー・ローン氏は付け加えた。「技術的に成熟する前にAIを使用しなければとのプレッシャーや敵からの攻撃も影響を与えるだろう。今後数十年間のAIの戦略的安定を維持することは極めて困難であり、すべての核保有国は原子力のリスクを制限する制度の確立に努めるべきだ。」
先月、プーチン大統領は自律型核魚雷の開発を発表した。開発に成功すれば核兵器とAIが結びつく画期的な出来事になる。魚雷は北極海から発射され、おそらくアメリカの港に到達するまで、水中防衛を回避して敵をかわしながら自動操縦で何百マイルもの距離を高速で進むだろう。
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