2007年にアラブ首長国連邦(UAE)のドバイが購入した豪華客船のクイーン・エリザベス2(QE2)が改装を終えて、18日に海上ホテルとしてオープンした。但し、まだ限定的な営業であり、公式なグランド・オープニングは10月に予定しているという。
QE2は1969年に就航し、世界を25周、大西洋を800回以上横断して、250万人以上の乗客を運んでいる。フォークランド紛争の際には、兵士らを送る手段としても用いられた。世界で最も有名な船舶の1つであり、各国の寄港地でも人気を集めた豪華客船だ。
2007年にUAEの政府系持株会社であるドバイ・ワールドが、QE2を英海運会社のキュナード・ラインから1億ドル(約107億円)で購入したが、2008年の金融危機により、その後再利用の計画が遅れていた。...
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QE2は1969年に就航し、世界を25周、大西洋を800回以上横断して、250万人以上の乗客を運んでいる。フォークランド紛争の際には、兵士らを送る手段としても用いられた。世界で最も有名な船舶の1つであり、各国の寄港地でも人気を集めた豪華客船だ。
2007年にUAEの政府系持株会社であるドバイ・ワールドが、QE2を英海運会社のキュナード・ラインから1億ドル(約107億円)で購入したが、2008年の金融危機により、その後再利用の計画が遅れていた。
2008年11月に最後の航海を終えて引退した同船は、ドバイのラシッド港に恒久的に係留された後、海上ホテルに変身した。カーペットから劇場まであらゆるものが当時のデザインに基づき改装され、家具、絵画、丸窓などが保存されている他、往時のレストランのメニューも復活している。埠頭では、18日の公式オープンを前に、顧客を歓迎するレセプションが開催された。
ホテルとなった今、QE2は1,300室の客室を備え、宿泊料金は1泊200ドル(約2万1,400円)以下からスイートルームの1万5,000ドル(約160万円)までと幅広い。ホテル内には博物館もあり、合計13軒のレストランやバーがある。
ドバイ・ワールドの子会社で、ホテルを運営するPCFCホテルズの営業責任者ケネス・トッド氏は、「我々は全てを1969年当時の状態にしたが、ドバイの観光業で最も進化した技術に出合うこともできる。」と述べた。「例えば、チェックイン、ルームキー、照明、テレビなど、全てを自分の電話でコントロールすることができる。」と、同氏は記者団にスイートルームを紹介しながら説明した。
PCFCホテルズは、船の改装に1億ドル以上を投入したと言われているが、ラシッド港を豪華な住居やマリーナの複合施設に変える計画があるという。ドバイには2017年に1,500万人以上の観光客が訪れたが、当局はQE2を起爆剤としてさらなる増加を期待しており、2020年までに観光客を年間2,000万人とすることを目標にしている。
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