米アップル共同創業者の故スティーブ・ジョブズ氏が、1973年に書いた履歴書が競売に掛けられ、このほど17万4,757ドル(約1,850万円)で落札された。競売業者が16日に発表し、多くの米メディアが伝えている。
今回落札されたスティーブ・ジョブズ氏の直筆の履歴書は、40年以上前の1973年に就職用に書かれた1頁もので、当時18歳だった同氏の技術に対する大志がうかがえる。スペルや句読法の誤りもあり、5万ドル程度の落札価格が予想されていたが、15日に実際に落札された価格は、その3倍以上の17万4,757ドルだった。
競売を請け負ったのは米ボストンの業者RRオークションで、同社によると落札者は英国のインターネット起業家とされているが、買い手の希望で名前などの詳細は明らかにされていない。...
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今回落札されたスティーブ・ジョブズ氏の直筆の履歴書は、40年以上前の1973年に就職用に書かれた1頁もので、当時18歳だった同氏の技術に対する大志がうかがえる。スペルや句読法の誤りもあり、5万ドル程度の落札価格が予想されていたが、15日に実際に落札された価格は、その3倍以上の17万4,757ドルだった。
競売を請け負ったのは米ボストンの業者RRオークションで、同社によると落札者は英国のインターネット起業家とされているが、買い手の希望で名前などの詳細は明らかにされていない。
履歴書は殆ど小文字だけで書かれている。住所を6カ月で中退し、その後も講義を聴講していたオレゴン州ポートランドの「リード・カレッジ(reed college)」としており、電話の欄には「なし」、運転免許証の欄には「あり」となっていた。また、特別な技能や興味の欄には、「ベイエリアでヒューレット・パッカード近くの電子工学の技術者、またはデザインエンジニア」としてカリフォリニア州のIT企業の草分けであるヒューレット・パッカード(HP)社の名と、サンフランシスコの湾岸地域について記載している。但しHP社のスペルには誤りがあった。
履歴書はどの会社に宛てて、あるいはどのような職種のために作成されたのかについては明示されていない。ジョブズ氏は1年後にゲーム会社のアタリ社で職を得、さらにその2年後の1976年に友人のスティーブ・ウォズニアック氏とともにアップルを創業した。
RRオークションでは、落札価格が高くなったのは、2011年に56歳の若さで癌により亡くなったジョブズ氏の影響力が衰えていないことによるとしており、同社のボビー・リビングストン執行副社長は、今後も競売されるアップル社関連の品々に期待感を示した。
今回の競売では、他の目玉商品として、2001年にジョブズ氏が署名したアップルのMacOS X技術マニュアルが41,806ドル、アップルの世界開発者会議でジョブズ氏が講演した内容を掲載したサイン済の新聞の切り抜きが26,950ドルで落札されている。
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