米国では先月、フロリダ州パークランドの高校で、19歳の元生徒が銃を乱射し、17人が犠牲となる事件が発生した。トランプ大統領は、学校での銃乱射事件を防止するため、様々な対策を検討中であり、一連の会合を重ねている。今回のゲーム業界との面談もその一環だ。
トランプ氏には11歳の息子のバロン君がいるが、前週行われた学校での暴力事件に関する会議の場で、「私は彼が見ているものの一部を見て、どうしてこんなことが可能なのかと言っている。...
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米国では先月、フロリダ州パークランドの高校で、19歳の元生徒が銃を乱射し、17人が犠牲となる事件が発生した。トランプ大統領は、学校での銃乱射事件を防止するため、様々な対策を検討中であり、一連の会合を重ねている。今回のゲーム業界との面談もその一環だ。
トランプ氏には11歳の息子のバロン君がいるが、前週行われた学校での暴力事件に関する会議の場で、「私は彼が見ているものの一部を見て、どうしてこんなことが可能なのかと言っている。」と問題を我が事として捉え、懸念を表明していた。また、メディアなどの暴力の描き方が子供に与える影響について、検証する必要があると語っていた。
今回の会合には議会の議員、テレビゲームの評論家、人気ゲームの「グランド・セフト・オート」を開発したテイクツーインタラクティブ・ソフトウェア、「ドゥーム」を開発したメーカー、ゼニマックス・メディアなどの幹部らが出席した。トランプ大統領の弟のロバート・トランプ氏は、ゼニマックスの役員である。
会合の模様は開始直前にメディアに非公開となったが、娯楽における暴力と性表現に反対する団体のメリッサ・ヘンソン氏によれば、論議は1時間近く続き、精力的で敬意に溢れたものだった。会合は意見聴取のみで、次の段階に向けての決定などはなかったが、大統領は多くの質問を投げかけ、全ての立場の人から、興味深く意見を聞いていたという。
テレビゲーム業界は、ゲームと暴力行為との間に関連性があるという証拠はないと主張している。娯楽ソフト協会のダン・ヒューイット氏は、「明らかにテレビゲームは問題ではない。娯楽は世界中に広がり楽しまれているものだが、米国は他のどの国よりも銃による暴力行為が圧倒的に多くなっている。」と指摘した。
しかしホワイトハウスの声明では、トランプ大統領は会合の間、テレビゲームの暴力と実際の暴力との間には相関関係があるとした研究もあると述べ、暴力的なテレビゲームにより、地域社会が暴力に対し鈍感になるかどうかが議論の中心だったとしている。声明にはユーチューブの動画リンクと、暴力的なゲームのビデオ・クリップが貼られていた。
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