サウジアラビアは、ムハンマド皇太子が主導する広範な社会改革を加速させており、スポーツや娯楽活動なども、国を挙げて推進している。リヤドでは24日、雨の中、同国初となるマラソンの国際大会「リヤドマラソン」が開催された。ハーフマラソンの部の優勝者に100万リヤル(約2,850万円)の賞金が贈られるなど、各種の表彰も行われた。
同大会では、数百人の男性ランナーが、キング・サウード大学を発着するハーフマラソン(21キロ)、8キロの一般レース、4キロのファンランの3種目に分かれてレースを走った。...
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サウジアラビアは、ムハンマド皇太子が主導する広範な社会改革を加速させており、スポーツや娯楽活動なども、国を挙げて推進している。リヤドでは24日、雨の中、同国初となるマラソンの国際大会「リヤドマラソン」が開催された。ハーフマラソンの部の優勝者に100万リヤル(約2,850万円)の賞金が贈られるなど、各種の表彰も行われた。
同大会では、数百人の男性ランナーが、キング・サウード大学を発着するハーフマラソン(21キロ)、8キロの一般レース、4キロのファンランの3種目に分かれてレースを走った。14歳以上の本格派ランナーを対象としたハーフマラソンの部は、世界25カ国から200人以上のエリートランナーが招待され、午前9時にスタートした。エチオピアのタミラ・モラ選手が優勝し、100万リヤルの賞金を獲得している。
また8キロの部は一般ランナーと車椅子の参加者を対象に午後3時半から、4キロの部は誰でも楽しく走れるファンランで4時半から行われ、最終的に全種目が終了したのは5時半と、リヤドはマラソンの一日となった。
サウジアラビア・スポーツ庁のツルキ・アルシェイク長官は、最高齢のレース完走者となった79歳のランナーの写真をツイッターに投稿した。しかし、同国は石油による収入が減少し、高いインフレ率や失業率に苦しむ中で、マラソン大会の実施は無駄な出費であるとソーシャルメディアに苦情を投稿した人もいたという。
同国の一般娯楽局は22日、2018年には昨年の倍となる5,000件以上の祭やコンサートを開催し、向こう10年間に640億ドル(約6兆8,500億円)の資金を投入することを発表している。リヤドでは23日、同国初のジャズ・フェスティバルも開催され、レバノンの首都ベイルートと米南部のニューオーリンズからバンドが招かれて演奏をした。
長い間同国は超保守主義の道徳規範で知られてきたが、この6月から女性に車の運転を解禁するなど、各種の改革が行われている。しかし24日のマラソン大会には、女性ランナーの出場はなく、ツイッターには「我々には女子のマラソン大会が必要だ。」との投稿もあった。
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