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2024年03月29日(金)
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親中政権のフィリピン、同国排他的経済水域内と主張するルソン島北東側の大陸棚(ベンハム隆起)での中国側海洋調査を許可するも、同隆起内地形に中国名の命名には反発【米・英・フィリピンメディア】

南シナ海の領有権問題をめぐる、中国・フィリピンの二国間協議が今週開かれた。既報どおり、中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)は、各国の同海域での活動を規制する行動規範(COC)を年内に制定すべく、間もなく最終交渉が開始されるが、その前哨戦と位置付けられる。親中政策を取るロドリゴ・ドゥテルテ政権は、中国からの巨額の経済支援に期待する傍ら、領有権争いのある南沙(スプラトリー)・中沙(スカボロー)諸島においての天然資源、特に水産資源はしっかり権利を主張したい考えとみられる。一方、南シナ海と反対側(ルソン島東側)に広がる大陸棚(ベンハム隆起、注1後記)について、フィリピンは排他的経済水域(EEZ)と主張しているが、一時は中国の求めに応じて同海域の海洋調査を認めた。しかし、中国が同海域内の海山(注2後記)に中国名を命名し、あたかも中国主権内と新たに主張する気配を見せたことから、フィリピンがそれを阻止すべく、あわてて国際水路機関(IHO、注3後記)等に訴え始めている。

2月14日付米『ABCニュース』『AP通信』配信):「フィリピン、同国EEZ内の大陸棚地形に中国が中国名を命名することを拒絶」

  フィリピン大統領府のハリー・ローク報道官は2月14日、フィリピンのEEZ内のベンハム隆起内の海山について、中国が中国名を命名しようと画策しているとして、これを明確に拒絶し、かかる動きを阻止すべくIHOにも公式にはたらきかけると発表した。

  中国の外交部(省に相当)の耿爽(コン・シュアン)報道官が同日、ベンハム隆起がフィリピンの大陸棚であることは認めるとしながらも、関係国として同隆起の詳細・正確な海図作成事業に携わっていくことを望んでいて、具体的にはIHOの規定に基づき、国際慣行に沿って同隆起内の地形に新たな名称を付ける意向であると表明していた。...

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