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【Globali】
カナダ研究、シングルファザーは短命の傾向(2018/02/16)
『TIME』や 『Fox News』など英文メディアは、シングルファザーが、シングルマザーやパートナーがいる場合に比べて短命であるという研究結果がカナダの研究チームによって発表されたと伝えている。
公衆衛生の専門誌「ランセット・パブリック・ヘルス」に掲載された論文によると、研究では11年間で4万人の人が調査された。研究ではシングルファザーが早死する原因を突き止めることはできなかったが、年齢や生活習慣、社会人口学的特性を調査したところ、早死するリスクが2倍だったという。調査では父親が一人の場合、野菜や果物の摂取が少なく、深酒する人も多い傾向があった。さらに心疾患やがんの傾向も高かったという。トロント大学の臨床研究者マリア・チウ氏は「我々の研究が早死の原因を究明するものではないものの、シングルファザーがより不健康なライフスタイルをしており、改善のため対処すべき分野だとわかった。...
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公衆衛生の専門誌「ランセット・パブリック・ヘルス」に掲載された論文によると、研究では11年間で4万人の人が調査された。研究ではシングルファザーが早死する原因を突き止めることはできなかったが、年齢や生活習慣、社会人口学的特性を調査したところ、早死するリスクが2倍だったという。調査では父親が一人の場合、野菜や果物の摂取が少なく、深酒する人も多い傾向があった。さらに心疾患やがんの傾向も高かったという。トロント大学の臨床研究者マリア・チウ氏は「我々の研究が早死の原因を究明するものではないものの、シングルファザーがより不健康なライフスタイルをしており、改善のため対処すべき分野だとわかった。」と述べた。
11年間にわたって行われた調査では、693名が期間途中で死亡したという。この中でパートナーがいる父親や母親と比べて、シングルファザーの死亡率が3倍高かった。研究者によれば、父親は社会ネットワークや子育て支援などのサービスを利用することが少なく、その影響が健康状態にも出ている可能性があるとの見解を示した。ただ、アンケートでは父親も社会の一員であるという意識は持っており、医療サービスもちゃんと利用していると答えたことから、医者などの医療のプロがそれらのリスクを知らせる必要があると研究者は考えている。チウ氏も「シングルファザーを支援するためにも公衆衛生政策の必要性を感じている。」と述べた。
ひとり親の家庭は先進国を中心に増加傾向にある。ビュー・リサーチ・センターの調査では米国での2013年のシングルファザーの割合は8%だったという。また、経済協力開発機構(OECD)の調べでは、ひとり親家庭が最も多いのはデンマークでその割合は30%だった。国連機関の推計では世界の子供23億人のうち14%にあたる3億2000万人がひとり親家庭であるという。
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