米ニューヨーク州ユニオンカレッジの図書館で、今般ジョージ・ワシントン初代大統領の髪の房が18世紀の古書に挟まっているのを歴史家が発見したとCNN他の米メディアが報じている。
同図書館には数千冊蔵書があるが、中には独立戦争前の貴重なものも含まれている。問題となった古書は、1793年に出版された年鑑で、棚にずっと置かれたままとなっていたが、最近蔵書を整理した際に、その中から米国の初代大統領ジョージ・ワシントンの髪の房が見つかった。
年鑑は同カレッジの創設者の1人であるフィリップ・J・スカイラー氏のものと考えられている。同氏はニューヨーク州の上院議員であり、米国の建国の父の1人、アレクサンダー・ハミルトンの義理の父親であるという。...
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同図書館には数千冊蔵書があるが、中には独立戦争前の貴重なものも含まれている。問題となった古書は、1793年に出版された年鑑で、棚にずっと置かれたままとなっていたが、最近蔵書を整理した際に、その中から米国の初代大統領ジョージ・ワシントンの髪の房が見つかった。
年鑑は同カレッジの創設者の1人であるフィリップ・J・スカイラー氏のものと考えられている。同氏はニューヨーク州の上院議員であり、米国の建国の父の1人、アレクサンダー・ハミルトンの義理の父親であるという。
ワシントン夫妻はハミルトン夫妻と知り合いで両家はとても親しかったため、ワシントンの妻が夫の髪をハミルトンの妻に渡し、それがさらにその息子に渡って、年鑑に挟まっていた可能性がある。当時は誰かが亡くなると、より合わせた髪を思い出の品として贈る習慣があった。髪はその後、ハミルトン家の子孫や知り合いに受け継がれていった。
ワシントンは若い頃髪の毛が赤かったが、18世紀の流行に従って染めていたとされる。年鑑からは封筒に入ったワシントンの白い髪の他に、ハミルトン家宛の1804年の書簡や、数通の手書きのメモなどが見つかった。
ユニオンカレッジで蔵書管理の責任者をしているインディア・スパッツ氏は、「(その本については)誰も余り考えていなかった。(髪の房は)干し草の山に埋もれた細い針のようなものだった。」と述べた。同氏はさらに「これは非常に重要な宝だ。素晴らしい歴史の証明であり、最も重要な歴史的人物たちと我々をつなぐものだ。」と語っている。
カレッジでは、歴史家が十分な手掛かりを見つけているので、DNA鑑定などの調査は必要ないと述べている。髪や書簡などはカレッジに展示される予定だという。
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