世界最大手のビールメーカーであるアンハイザー・ブッシュ・インベブ傘下のバドワイザー(アンハイザー・ブッシュ)は、米国でのビール生産に使用する電力を、全て再生可能エネルギーによる電力に切り替えたとして、ビールのラベルにクリーンエネルギーを表すロゴを追加することを明らかにした。
親会社アンハイザー・ブッシュ・インベブ(ABインベブ)の世界的なクリーンエネルギーへの移行による環境対策の一環である。ABインベブは、世界最大のビールメーカーであり、環境汚染と気候変動の問題に取り組むため、再生可能電力を使用することにした100社以上の多国籍企業の1つだ。
昨年3月、ABインベブは、2025年までに世界のビール生産のために使用する電力を、100%再生可能エネルギーによるものに移行する計画を発表した。...
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親会社アンハイザー・ブッシュ・インベブ(ABインベブ)の世界的なクリーンエネルギーへの移行による環境対策の一環である。ABインベブは、世界最大のビールメーカーであり、環境汚染と気候変動の問題に取り組むため、再生可能電力を使用することにした100社以上の多国籍企業の1つだ。
昨年3月、ABインベブは、2025年までに世界のビール生産のために使用する電力を、100%再生可能エネルギーによるものに移行する計画を発表した。今年その割合は、31%に達すると見込まれている。ABインベブは、ホップの栽培や、販売店へのビールの輸送など幅広い分野で、温室効果ガスの排出量を削減しようとしており、クリーンエネルギーを表すロゴを、米国以外の市場や他のブランドにも拡大していく。
バドワイザーは、100%再生可能電力のシンボルであるロゴが、米国産ビールの瓶と缶のラベルに加えられるとして、売り上げが低迷する米国のトップブランドの巻き返しを期待すると述べた。バドワイザーは自らを「ビールの王様」と呼ぶが、2017年の第3四半期には、米国市場以外で消費が伸びたものの、世界の総売り上げは2.2%減少していた。
トランプ米大統領は化石燃料の開発を推進し、人類の活動が気候変動の主たる原因であることに懐疑的だが、バドワイザーは多くの国々のビール消費者との会話の中で、消費者は気候変動が大きな問題であることに同意しており、新ロゴを評価するだろうとしている。
バドワイザーのビールは毎日世界中で約4,100万本売れており、ビール製造に使用する電力が化石燃料から再生可能エネルギーによるものに切り替えられると、毎年4万8,000台の車が道路上からいなくなったのと同じ効果が得られるという。
企業の環境宣言などを監視する非営利団体のクライメット・グループによれば、マイクロソフト、スターバックス、マークス&スペンサーなどが、2016年末までに再生可能エネルギーに100%移行した。同団体はバドワイザーの動きを歓迎している。
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