『ニューヨーク・タイムス』『ABC News』『CNN』など英文メディアは、電子たばこが、成人の禁煙を助けるものの、若者が喫煙を始めるのを早めてしまう可能性があるとアメリカの研究によって発表されたことを伝えている。

電子たばこはニコチンの液体を加熱して蒸気を吸引する電池式の機器だ。導き出された結果を見ると、従来のたばこの常習者にとっては、代替品として、そしてさらにたばこをやめるきっかけになることはあるという。しかし、ニコチンには中毒性があることから、若い人が使用すると将来従来のたばこを常習するきっかけを作ってしまうかもしれないと報告された。科学・技術・医学の全米アカデミーが発表した報告書は、電子たばこが健康に与える影響についての査読論文８００例を調査したものだ。...

電子たばこはニコチンの液体を加熱して蒸気を吸引する電池式の機器だ。導き出された結果を見ると、従来のたばこの常習者にとっては、代替品として、そしてさらにたばこをやめるきっかけになることはあるという。しかし、ニコチンには中毒性があることから、若い人が使用すると将来従来のたばこを常習するきっかけを作ってしまうかもしれないと報告された。科学・技術・医学の全米アカデミーが発表した報告書は、電子たばこが健康に与える影響についての査読論文８００例を調査したものだ。

電子たばこによって実際にタールなどの危険な化学物質やその他の発がん物質にさらされ続けるのを抑えることはできるという決定的な証拠はあり、その結果として短期的に複数の臓器で有害なものを減少させることはあるという。しかし、中毒性による脳や肺などへの影響についての長期的な研究はないとしている。また電子たばこの公衆衛生に対する影響についても論じられてはいない。

現在アメリカでは数百万人が電子たばこを利用しており、その市場規模は数十億ドルであるという。日本でも近年注目されており、数種類の電子たばこが参入してきている。アメリカの業界団体は今回の報告について異議を唱えている。電子たばこ協会の共同創設者であるトーマス・キクラス氏は電子たばこが従来のたばこの入り口になってしまうという結果について「絶対に真実ではない」と述べている。同氏は、従来のたばこと比べて電子たばこは「圧倒的に無害な機器」だと否定した。

報告書は「電子たばこの長期的、短期的両方の影響や従来のたばことの関連も含めてさらなる研究が必要だ」としている。