スペインの観光客数は前年比で8.9%増加しており、8200万人が訪れた。これによりフランスに次ぐ2位となり、前年2位のアメリカを抜いた。国籍別観光客で見るとイギリスが最大で1800万人が訪問しており、前年より7%増加した。また、観光収入額を見ても2016年より12.4%増額し、総額870億ユーロ(約11兆6000万円)となり新記録を達成した。
カタルーニャ地方は昨年8月に計16名が死亡、100名以上が負傷する2度の襲撃事件があったにもかかわらず、スペインで最も多くの観光客が訪れた地域となっている。...
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スペインの観光客数は前年比で8.9%増加しており、8200万人が訪れた。これによりフランスに次ぐ2位となり、前年2位のアメリカを抜いた。国籍別観光客で見るとイギリスが最大で1800万人が訪問しており、前年より7%増加した。また、観光収入額を見ても2016年より12.4%増額し、総額870億ユーロ(約11兆6000万円)となり新記録を達成した。
カタルーニャ地方は昨年8月に計16名が死亡、100名以上が負傷する2度の襲撃事件があったにもかかわらず、スペインで最も多くの観光客が訪れた地域となっている。自治州の首都バルセロナでは、襲撃事件後わずかに訪問者数が減り、その後10月に独立をめぐって政治的に不安定な状況でさらに大きく落ち込んだ。しかし以降再び持ち直している。「Airbnb」などのウェブ・プラットフォームができたことで格安で宿泊先を借りることが可能になったことなどが観光客増の要因の一つとなったようだが、地元の宿の経営者などは価格の落ち込みに不満をこぼしている。
スペインは観光業が国全体の経済の11%をしめる。観光協会「Exceltur」の副社長ホセ・ルイス・ゾレダ氏は「2018年は観光業により収入が5.6%の増加、収益で5.3%の成長が見込まれる。」と話す。ただ、同氏は「これは一時的なもので多くの観光客が北アフリカやトルコなどに戻ることも手伝って成長が和らぐだろう。」との見方もしている。
なお米国際貿易局によると、ドナルド・トランプ大統領就任以来5ヶ月に及んで、海外からアメリカへの訪問は減少した。
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