英航空会社のブリティッシュ・ウェイズ(BA)は20日、格安のエコノミー航空券を利用する乗客については、最後に搭乗させるなど、運賃別に分けたグループによる搭乗順を導入する方針を発表した。同方針は12月12日から有効となる。
新方針が適用されると、BAを利用する乗客について、基本的にチケットの値段順に、搭乗券に「1」から「5」の搭乗グループを示す番号がプリントされる。番号が若ければ若いほど先に搭乗でき、番号「1」はファーストクラスなどの上位クラスや、上位マイレージメンバーに与えられ、格安エコノミーチケットで、荷物は機内持ち込み用のみの乗客などについては、マイレージプログラムの加入状況などにもよるが、最後に搭乗する「5」が割り振られる可能性が高くなる。
小さな子供や移動が不自由な人とその同行者は、今までと同様、全ての乗客に先立ち搭乗することができる。
BAでは新方針は搭乗手続を簡素化するものであり、アメリカン航空やイベリア航空等の他の航空会社の動きに合わせたものであると説明した。
「当社は常にお客様のために、空港での手続やサービスを改善し、簡素化する方法を追求しています。」とBAの広報担当は述べている。同社は今年早く、英国で初めて自動生体認証技術を導入し、セルフサービスの搭乗ゲートや手荷物預けカウンターを設け、チェックイン手続を迅速化している。
新しい搭乗手順については、「来月当社は手続を迅速化し、お客様にわかりやすく簡素化して、新しい搭乗手順を導入します。この方式は当社のパートナーであるアメリカン、イベリア、カタール航空等、世界中の航空会社で長年採用されています。」と解説した。
これに対する顧客の反応は概ね批判的だ。BAは「階級制度」に則って運営しており、さらに乗客の便宜を損なうと非難する声も出ており、ネット上には、「英国の階級制度ほど、自分の立場を思い知らされるものはない。」「搭乗手続を改善したいのなら、値段ではなく、座席のブロック毎に搭乗させるべき。」などの書き込みがある。一方、頻繁に飛行機に乗る人の中には、「これは機種の違いによらずに使える方法であり、乗客にもわかりやすく歓迎する。」と評価する意見もある。
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